春・秋の特別展

平成20年度春の特別展「病と医療−江戸から明治へ−」

平成20年度秋の特別展「病と医療−江戸から明治へ−」



【展示会】


概要

人々が平和を享受していたと言われる江戸時代の日本。しかし医療の知識は未だ十分でなく、容赦なく襲いかかる急性伝染病その他の疾病によって、想像を絶する数の人命が奪われていました。結核・インフルエンザ・天然痘・ハシカ・赤痢・コレラ、梅毒、脚気、中風などなど。これらの病に江戸の医師はどのように対処し、人々は健康維持のために日々どんな養生法を行っていたのか。そして明治に入って政府が断行した医療改革の内容とは…。
病と医療から見た江戸から明治への軌跡を、国立公文書館が所蔵する多彩な江戸時代資料と明治の公文書でたどります。



主な展示




『病家須知』
江戸末期に刊行された家庭医学書(1832〜34年)。看護の手引や産婆の心得も。



『経脈図説』
鍼灸治療の基本である経穴(つぼ)の位置を図示した書(1703年)



『赤鳳髄』
中国で生まれ、わが国に伝わった健康体操(導引)の図解(1597年)



『重訂解体新書』
杉田玄白の門人大槻玄沢による『解体新書』の改訂版(1826年)





『大久保参議湯治願』(公文録)
医師の容体書(診断書)が添付された大久保利通の湯治願(1874年)





『コツホ氏ノ大発明』(諸雑公文書)
ツベルクリンを開発したコッホのもとへ留学生派遣の建議案(1891年)





『医制』(公文録)
近代的衛生行政制度の基本的設計方針を示した「医制」(1874年)





『産婆規則』(公文類聚)
全国的統一法規として制定された産婆規則(1899年)