国立公文書館の「公」は、「公園」の「公」でもあります。誰もが気軽に立ち寄れる、遠くからでもインターネットを通して自由にアクセスできる、国民一人一人に開かれた“パブリック・アーカイブズ”が、国立公文書館の在り方です。国立公文書館を、誰もが日本の歩みに触れることのできる情報の広場にしていくこと、これが国立公文書館から皆さんへの約束です。
一人一人に開かれた魅力づくりのために
国立公文書館は、国の機関で作成された膨大な公文書の中から、歴史資料として重要なものを選んで保存し、一般に公開してご利用いただくための施設です。保存されている公文書は、日本の歩みを後世に伝えるための国民共有のかけがえのない財産です。
これらの公文書を、より多くの方にご利用いただくために、私たち国立公文書館は、国民みんなに信頼され、親しまれる施設でありたいと考えます。公文書と国立公文書館を、“国民みんなのもの”と感じていただくことができるように努めます。
国立公文書館の仕事は、未来にとって大切な意義を持っています。
現代は過去の上に成り立っています。未来は現代から生まれます。次の時代の人たちが歴史を踏まえて将来を考えるためには、過去の、そして現在の記録を残し伝えなければなりません。
公文書の管理に関する法律に基づき、公文書を保存し、広く利用していただくことで、国民の歴史への意識を育み、将来の公共サービスを向上させ、質の高い社会や暮らしの実現に貢献します。
これが私たち国立公文書館の使命です。
国立公文書館は、国民の誰もが利用できる魅力のある施設として活動します。
歴史的価値のある所蔵資料を、より充実したサービスと快適な環境の中でお届けしたいと考えます。日本の歩みを物語る貴重な公文書を、全ての方に見ていただける、わからないことがあれば、職員に気軽に相談できる。いつでも気持の良い空間がある、そんな施設にすることで、利用される方が広がり、そして公文書を選び保存する専門家を目指す人も増えてくるでしょう。
私たちは、皆さんの身近な情報サービス機関となることで、質の高い未来の実現に貢献していきます。
国立公文書館の仕事は、皆さん一人一人に深く関わっています。
公文書を保存し伝えていくことは、「国民の知る権利」や「後世ヘの説明責任」に応えることにつながります。それは、皆さん自身が、日本の歴史に触れ、未来の在り方について考える機会を守ることなのです。
国立公文書館をご利用いただけば、誰もが公文書を通して日本の過去を見つめ、将来の国政に活かすことができます。
より良い未来を生み出す、一人一人の時を超えたまなざしのために、私たち国立公文書館は活動を続けます。