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41. 鳥名便覧本草・博物学ちょうめいべんらん

鹿児島藩(薩摩藩)の老公島津重豪(しまづしげひで 1745―1833)が、医者で本草学者の曾槃(そうはん 号は占春ほか)らに命じて編纂させた鳥名辞典。

少年の頃から愛鳥家で多くの鳥を飼育し和漢の鳥名を記憶していた重豪が、文政13年(1830)、86歳の年に、415種にのぼる鳥の名を50音順に排列させたもので、それぞれの名(和名)のほか、漢名、番名(蕃名とも。オランダ語の名)等を挙げ、漢名については出典も記しています(ただし『本草綱目』にある漢名は出典を記さず)。文政13年の自序と、楽善堂(福岡藩主黒田斉清)、栗本丹洲(本草学に精しい幕府の奥医師)の跋があります。

島津重豪は、宝暦5年(1755)に11歳で鹿児島藩(73万石)の藩主となり、天明7年(1787)に43歳で隠居。隠居後は南山、栄翁と称し、将軍の岳父として(重豪の三女茂姫が11代将軍家斉夫人に)豪奢な生活を送ると同時に、89歳で没するまで藩政を後見し、影響力を及ぼし続けました。調所広郷を抜擢して藩財政を再建したことで知られる重豪は、また知識欲旺盛な殿さまで、博物学・語学・歴史など各種の文献を編纂刊行しました。

展示資料は、朱筆による訂正がある写本で、全1冊。

(請求番号:197-0134)

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