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5. 干城録かんじょうろく

『干城録』は、江戸時代初期の旗本諸士の列伝。

『寛政重修諸家譜』編纂の総裁を務めた堀田正敦は、同書に1万石未満の幕臣の伝が十分に記載されていないことに不満を抱き、個人の事業として『寛政重修諸家譜』の欠を補う書物の編纂に取り掛かりました。しかし堀田の病と老衰のために中断。編纂の作業は、林述斎(幕府の儒者で文教政策の中心的人物)の指揮下、昌平坂学問所内で幕府の事業として継続されることになります。

作業は、旗本戸田氏栄(うじよし)ほかの編集員によって文政10年(1827)に再開され、天保6年(1835)に全235巻が完成。堀田はこれより早く天保3年に75歳で亡くなりましたが、書名は堀田の命名で、「干城」の語は、幕臣たちが干(楯)や城となって将軍を守護するという意味です。

その内容は、徳川氏の創業から慶安4年(1651 3代将軍家光の没年)までの幕臣2700余名の列伝で、冒頭に「松平部」を配し、以下いろは順に大久保彦左衛門忠教(ただたか)ほかの伝記や興味深い逸事が収録されています。

展示資料は、昌平坂学問所旧蔵。全236冊。

(請求番号:155-0077)

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