EASTICA理事会及びセミナー参加報告


 国際公文書館会議東アジア地域支部(EASTICA)理事会及びセミナーが、2014年12月15日(月)から18日(木)まで中国の北京で開催されました。EASTICA理事会を構成する5ヶ国・2地域を中心に、約100名が参加しました。

 12月15日(月)に開かれた理事会では、EASTICA財政やEASTICAが香港大学と共催している既卒者向けアーカイブズ学講座(Postgraduate Certificate in Archival Studies Program)の実施状況、リニューアルが予定されている新しいEASTICAウェブサイトに関する報告等がありました。また、2015年のEASTICA会合は10月に福岡で、2016年会合は9月に韓国で開催されることが正式に決まりました。

 12月16日(火)・17日(水)のセミナーは、「アーカイブズ専門職が直面する課題―危機か好機か―(A Challenge to the Archives Profession - Crisis or Opportunity)」をテーマに行われました。国・地域別報告で中国、日本、韓国、マカオ、モンゴルが、専門職育成やデジタル化といった課題について現在の取組状況を報告した他、以下の発表が行われました。

・「ビットとバイトに備える:アーカイブズ専門職が直面するデジタルの課題」ネイサン・モールズ氏(トロント大学情報学部)
・「情報技術がアーカイブズ業務にもたらす課題と好機」呂和順氏(北京市档案館)
・「国家記録院の再編と運営方針:水平的アカウンタビリティと多元主義」郭健弘氏(韓南大学大学院)
・「プロフェッショナリズムとアマチュアリズム:香港の事例研究」サイモン・チュー氏(香港档案学会)
・「IT専門家をアーキビストにすることは、アーキビストに技術的な専門知識を教えることよりもずっと簡単である」マーガレット・クロケット氏(ICA)、マーガレット・ターナー氏(ICA)

 また、12月17日(水)には北京市档案館を、18日(木)には中国国家博物館を視察しました。北京市档案館では、紙資料のデジタル化状況等について説明を受けました。

*EASTICA理事会及びセミナーの詳しい内容は、当館の情報誌「アーカイブズ」第55号に掲載しております。


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    EASTICA理事会

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    N・モールズ氏による発表

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    国・地域別報告を行う当館職員

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    北京市档案館