国立公文書館研究紀要『北の丸』第55号を掲載しました。


『北の丸』では、当館が所蔵する資料をより多くの方に利用していただくことを目指し、所蔵資料に関する調査・研究の成果を紹介しています。

「新型コロナウイルス感染症への対応に係る行政文書の移管に関する一考察―コロナ対策の事務事業の整理を通して―」 は、新型コロナウイルス感染症への対応に際して国の行政機関で作成・取得された行政文書ファイル等に関して、保存期間満了時の移管に係る基本的な考え方を提示したものです。

「「国立公文書館における公文書館専門職員の配置と人材育成―国立公文書館五〇年の歩み―」 は、当館の設置から令和3年度までの歴史の中で、公文書館専門職員の配置及び人材育成の取組と今後の展望を提示したものです。

「中世文学資料解題(4)」 は、第54号に引き続き、鎌倉時代〜室町時代にかけて成立した文学作品(中世文学)および後世に成立したその注釈書類の書誌情報や解説を記したものです。

「国立公文書館所蔵の幕奉行関係資料について」 は、当館所蔵の多聞櫓旧蔵資料のうち、当館独自の所蔵資料と考えられる、江戸幕府の幕奉行(幕府の所持する幕を管理する役職)の関係資料の全体像を明らかにしたものです。

「オーストラリア国立公文書館における学習機能―オンラインによる学習プログラムを中心に―」 は、オーストラリア国立公文書館(NAA)が提供する学習機能の中でも、オンラインによる学習プログラム作成に関する人員体制・プログラムの内容・教育機関との連携について、文献調査・ウェブ調査・NAA職員へのヒアリング調査を通して明らかにするものです。

「国立公文書館におけるファミリーヒストリー調査者への検索支援に関する研究―厚生労働省移管引揚者関係資料群を事例として―」 は、当館所蔵資料を対象としたファミリーヒストリー調査者の多くが、独力で目的の資料にたどり着くことが困難であるという課題に対し、新たな検索支援を検討したものです

(令和5年3月)

【リンク】
 『北の丸』第55号(令和5年3月)へ
 https://www.archives.go.jp/about/publication/kita/055.html