春の特別展「江戸幕府、最後の闘い−幕末の「文武」改革−」の楽しみ方


 3月31日(土)、北の丸に満開の桜が咲き乱れる中、平成30年春の特別展「江戸幕府、最後の闘い−幕末の「文武」改革−」が始まりました。開催初日には648人の方が来場され、毎回展示会を見に来てくださっている方から、皇居ランの途中で立ち寄ったという方まで、来客が途切れることがない大盛況の1日となりました。


  • 春の特別展01
  • 春の特別展02
  • 春の特別展03
  • 春の特別展04

 幕末の外圧の中で江戸幕府が取り組んだ「文武」改革に焦点を当てた、今回の展示会。江戸幕府の公文書である「多聞櫓文書」の資料を中心に、開国前の日本にどのように海外の情報がもたらされ、それをどのように受容したのか、その結果として、西洋近代的な学問や軍備を導入する「文武」改革がどのように進められたかについて紹介しています。

 音声ガイドを聞きながら熱心に展示に見入っていたお客様からは、「幕末といえば長州とか薩摩とか、のちの明治政府側が取り上げられることが多いので、逆に江戸幕府が海外の諸勢力にどうやって対抗しようとしていたのかが分かって面白かったです」という感想をいただきました。急速なスピードで改革を進めていったその動きに、驚きを覚えたお客様が多くいらっしゃったようです。


  • 春の特別展05
  • 春の特別展06
  • 春の特別展08

 展示後のスペースでは、常設されている「大日本帝国憲法」や「終戦の詔書」、「日本国憲法」(いずれもレプリカ)をご覧になっている方や、モニターで上映している東京大学名誉教授の芳賀徹氏による特別動画をご覧になっていらっしゃる方の姿が見られました。レプリカとはいえ、憲法の文章を実際に目にしたことの感動を口にされるお客様も多くいらっしゃいました。


  • 春の特別展09
  • 春の特別展10

 今回新しくグッズに加わった「平成クリアファイル」は販売開始前から話題になったこともあり、メディア取材が入りました。「クリアファイルを買いに来ました」という3人組の男性はみなさん平成生まれ。「教科書で見たことがある」という平成の書をモチーフにしたクリアファイルを手に、緊張した面持ちでインタビューに答えていらっしゃいました。

 特別展の内容自体は全く知らずに訪れたそうですが、「江戸時代の文章がこんなにきれいに保存されて残っていることに驚きを感じました」と感想を語ってくださいました。

 グッズには「平成クリアファイル」以外にも、2人の通詞をデザインした「立ち上がりメモ」や、当館の広報誌「国立公文書館ニュース」に登場するキャラクターをモチーフにした「こぶんちょさんしおり」などが新たに加わり、女性のお客様を中心に「かわいい〜」という声が飛んでいました。


  • 春の特別展11
  • 春の特別展12

 特別展レポート、いかがでしたか?少しでも興味を持っていただけましたら、ぜひ当館まで足をお運びください。

 春の特別展「江戸幕府、最後の闘い ―幕末の「文武」改革―」は5月6日(日)まで開催中です。

 入場は無料です。ご来館お待ちしております。