国立公文書館では、東京本館の特別展・企画展を再構成したデジタル展示を作成し、ホームページで公開しています。今回は現在公開中のデジタル展示をテーマ別に紹介し、その魅力に迫ります。
徳川将軍とその家臣たち〜将軍の横顔と幕臣の素顔を紐解く〜
約260年続いた江戸幕府。初代将軍の徳川家康の生誕から死後に神格化されるまでを数多の資料から紐解き、徳川家康の人間性に触れられるのが、デジタル展示「徳川家康」です。また「将軍のアーカイブズ」では、歴史資料や貴重な書物を収蔵する将軍の図書館・アーカイブズである紅葉山文庫の歴史や、徳川家康・綱吉・吉宗など、歴代将軍が愛した書物も紹介しています。
「徳川家康」より 朝野旧聞裒藁

朝野旧聞裒藁
林述斎(じゅっさい)が監修し、宮崎成身・戸田氏栄(うじよし)ら幕臣21名が24年間の歳月をかけて天保13年(1842) に完成させたもので、徳川氏創業の事績を叙述し、その関係史料を集大成した、徳川氏及び家康の事績録です。
「将軍のアーカイブズ」より 重訂御書籍目録
困難を乗り越えて〜今に生きる過去の災害経験〜
地震や水害など、日本はこれまで多くの災害を経験してきました。「天下大変」「災害に学ぶ」で、過去に起きた災害やその後の対応を知ることは、今に生きる知恵を見出す一助になるかもしれません。
「天下大変」より 安政見聞録
江戸から明治へ〜近代日本の誕生〜
異国の脅威を見せつけられた黒船襲来に始まり、江戸幕府滅亡や新政権の樹立など、世の中が大きく変貌した激動の幕末・明治。「激動幕末」「明治宰相列伝」「近代国家日本の登場」では、当時の政権の動向、新体制の仕組みなどを深く知ることができます。
「近代国家日本の登場」より 新貨条例
明治政府は、貨幣の改鋳と統一のため、外国製の機械による国産貨幣の製造を目指し、明治3年(1870)に大阪にイギリス人建築技師ウォートルスの設計による貨幣製造工場を建築しました。明治4年に、金貨を貨幣の基本とし(金本位制)、単位を円と改め、十進法を採用することなどを定めた新貨条例を制定しました。
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新貨条例
「激動幕末」より 日米初度応接之図説
時代とともに変化する日本〜現代日本への成長〜
「変貌」「再建日本の出発」「高度成長の時代へ」では、江戸から首都東京に生まれ変わる経緯や一大都市に至るまでの過程、第二次世界大戦後の国際復帰や高度経済成長など、当時の日本の趨す うせい勢にさまざまな資料を通して触れることができます。
「高度成長の時代へ」より 名古屋 ・ 神戸高速自動車国道計画路線図
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名古屋・神戸高速自動車国道計画路線図
資金貸出のための参考資料として添付された、名古屋・神戸高速自動車国道計画路線図。名神高速道路の建設にあたっては、世界銀行(世銀)に資金貸出しが申請され、建設計画の内容や融資希望額の査定等、貸出し条件についての交渉が重ねられた結果、昭和35年(1960)3月、総コスト見積もり額1億3000万ドルの約3分の1にあたる4000万ドル(第一次貸出)の貸出が決定しました。
その他のデジタル展示
国立公文書館のHPでは、これまで紹介したもの以外にもさまざまなデジタル展示を公開しています。ぜひご覧ください。
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アクセス方法


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