国際公文書館会議(International Council on Archives, ICA)ソウル大会の開催を記念し、ICA会長及び同事務総長を招聘したシンポジウムを平成28年9月11日(日)に、東京都千代田区一ツ橋の学術情報センター内の一橋講堂で開催しました。これからの日本のアーカイブズのあるべき姿を求めて、181名が参加しました。
開会を前に
主催者加藤丈夫館長の開会挨拶
デービッド・リーチICA事務総長の講演
講演の様子
デービッド・フリッカーICA会長の講演
パネルディスカッションの様子
パネリスト御厨貴教授
パネリスト井上由里子教授
【講演者・パネリスト】 » デービッド・フリッカー(David Fricker)ICA 会長 | |
1979年にオーストラリア税関局入局。1987年、上級コンサルタント兼経理担当マネージャーとしてコンピューター・サイエンス・コーポレーション(CSC)に入社。1993年、ビジネス・シネティクス社を立ち上げ、連邦政府機関に対して、戦略計画、情報システムアーキテクチャ及びビジネスプロセス改善サービスを提供した。2002年、オーストラリア安全保障情報局(ASIO)に入局。2007年7月に長官補。2012年1月1日付でオーストラリア国立公文書館(National Archives of Australia: NAA)館長に就任。全政府的なデジタル記録情報管理をはじめとする戦略的課題を重視している。ICAの活動に積極的に関与し、2012年にICAブリスベン大会を主催。2013年に国立公文書館長フォーラム議長に選出されたのに続き、2014年10月にICA会長に選ばれた。2015年、ユネスコの「世界の記憶」国際諮問委員会副委員長に就任。 | |
» デービッド・リーチ(David Leitch)ICA 事務総長 | |
19世紀後半から20世紀初頭のフランス植民地支配に関する研究によりケンブリッジ大学から博士号を授与。その後、ロンドン大学大学院においてアーカイブズ学修士号を取得。1986年、グラスゴー市公文書館アーキビストを経験した後、1989年にイギリス国立公文書館に入る。2000年から2006年まで管理委員会、2006年6月にICA事務次長、2008年にICA事務総長に就任、現在に至る。 ICA事務総長として、ユネスコの戦争や自然災害から文化財を守るためのブルーシールド委員会委員を務める。ICA事務総長就任後は、ICAのガバナンス及びコミュニケーションの近代化、グローバルネットワークの強化、ICA会員へのサービスの幅と質の向上に努めている。また、新しいICAウェブサイトを通じて、国際社会におけるICAの認知度の向上を図っている。 |
【パネリスト】 » 井上 由里子 一橋大学大学院 国際企業戦略研究科 教授 | |
1990年東京大学法学部卒業。1993年東京大学大学院法学研究科講師。1995年筑波大学社会科学系助教授。2002年神戸大学大学院法学研究科助教授。2004年より同教授。2010年より現職。この間、アムステルダム大学情報法研究所客員教授を務める。政府の「国立公文書館の機能・施設の在り方等に関する調査検討会議」、「公文書管理委員会」、「知的財産戦略本部検証・評価・企画委員会」「科学技術・学術審議会第8期学術情報委員会」「文化審議会著作権分科会法制・基本問題小委員会」等委員。著書として『情報法』(有斐閣、2012)ほか。 | |
» 御厨 貴 青山学院大学特任 教授 / 東京大学・東京都立大学 名誉教授 | |
1975年東京大学法学部卒業。1978年東京都立大学法学部助教授。1988年より同大教授。1999年政策研究大学院大学教授。2003年より東京大学先端科学技術研究センター教授。2012年放送大学教授。東京大学先端科学技術研究センター 客員教授。2016年放送大学客員教授。「公文書管理委員会」委員長。「東日本大震災復興構想会議」議長代理。著書として、『戦後をつくる』(吉田書店、2016年)、『近現代日本を史料で読む―「大久保利通日記」から「富田メモ」まで』(中央公論新社、2011年)、『馬場恒吾の面目』(中央公論新社、1997年)ほか。 |
【モデレーター】 » 加藤 丈夫 国立公文書館長 | |
1961年、東京大学法学部卒業。同年、富士電機製造株式会社(現 富士電機株式会社)入社。1989年、同社取締役。1998年、同社代表取締役副社長。2000年、同社取締役会長。その後、同社相談役や特別顧問などを務める。この間、日本経済団体連合会顧問、日本年金機構理事、政府の「公文書管理の在り方等に関する有識者会議」委員などを歴任。2013年より現職。 |