15. 明治時代の文化財保護政策

 明治維新以後の変革の波により、寺社等の宝物や古美術品類はかつてないほどの深刻な危機に瀕しました。王政復古及び神仏分離令によるはいぶつしゃくの嵐により、多くの貴重な仏像・仏具、書画等が失われ、古い物や古い風習が否定され排除される風潮が社会に広まったのです。さらに、海外の博覧会への参加を契機としたジャポニズム(日本趣味)の流行が、美術品の海外流出を促すこととなり、貴重な文物の散逸に拍車をかけました。
 やがて、こうした状況への憂慮や政府による古社寺調査などを背景に、文化財保護の動きが生まれました。ここでは、明治時代の文化財保護政策をご紹介します。

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