召集―帝国議会

31.衆議院議員選挙法中改正

類02888100(件名3)

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昭和20(1945)年11月26日、第89回帝国議会が開かれました。この議会の主要目的として、衆議院議員選挙法の改正がありました。これにより、女性にも参政権が認められ、選挙権の年齢要件が20歳に引き下げられました。資料は、衆議院議員選挙法の改正案です。

このほか、重要法案としては、自作農創設の強化、小作料の金納化等により農地制度改革を進める農地調整法中改正法律案、労働者の団結権を保障し団体交渉権を保護助成することとした労働組合法案があり、衆議院議員選挙法中改正法律案とともに三大法案として審議され成立します。

32.衆議院議員総選挙期日における便宜供与に関する件

類02958100(件名4)

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改正衆議院議員選挙法のもと昭和21(1946)年4月10日に行われた第22回総選挙の投票日は、今日のように休日ではなく、平日でした。政府は憲法の改正が国民の自由に表明した意思に基づき行われることを担保するため、有権者に投票を積極的に呼び掛け、学校も休日として、児童、生徒、学生を通じて棄権きけん防止を徹底し、投票率は7割を超えました。

選挙結果は、日本自由党141、日本進歩党94、日本社会党93、日本協同党14、日本共産党5、諸会派38、無所属81(総議席数466)で、単独過半数を得た政党はなく、自由党に対して進歩党と社会党がキャスティングボートを握るかたちになりました。進歩党を支持基盤としていた幣原内閣は4月22日に総辞職となり、その後1ヶ月の「政治の空白」を経て、5月22日に吉田茂内閣が発足しました。なお、この選挙により、当選者総数の約8%に相当する、39名の女性議員も誕生しました。

資料は、総選挙の投票日の便宜供与を閣議に供した際の文書で、学校などを休日とすると記されています。