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7. 犂の改良(深見平次郎)

勧農社による「牛馬耕」の普及にともない、犂(スキ)も改良されました。「犂」は牛馬に引かせて畑を耕す農耕機具ですが、牛馬耕に合わせ犂床の無い抱持立犂が普及しました。無床犂は、有床犂に比べ深く耕すことができましたが、犂床がないので姿勢が不安定になり操作に熟練を要しました。このため、勧農社の馬耕教師による犂の操作についての指導が必要でした。

展示資料は、大正・昭和期に福岡県の鋳物業者深見商店で製造されていた「太陽号」の広告です。福岡藩の御用鋳物師であった深見家の当主深見平次郎は、明治以後農具犂および犂先の製造・販売を行う深見商店を経営しました。深見商店は、同じ福岡の磯崎製作所とともに大正から昭和戦前期には犂製造のトップメーカーとして犂の操作性の改良に努め、土質の違いに合わせ様々な犂を製作し、国内外に販売しました。

正八位磯野七平外一名緑綬褒章下賜ノ件
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関連資料

深見犂と牛馬耕

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