戊辰戦争は、慶応4年(1868)正月の鳥羽・伏見の戦いに始まり、翌明治2年(1869)5月の五稜郭の戦いが終結するまでの、一連の戦闘をいいます。王政復古によって誕生した新政府軍と、旧幕府軍との間で500日以上にわたり、各地で戦いが展開されました。
当館には、戊辰戦争にまつわる資料が所蔵されています。本展では様々な戦闘記録や、戦争に参加した人々に関する資料をご紹介し、戊辰戦争の実像に迫ります。
錦旗の図 重要文化財
戊辰戦争の際、新政府軍が用いた錦旗及び軍旗の精密な模写図です。
新撰組山口次郎の負傷
鳥羽・伏見の戦いに敗れ、負傷して江戸に戻った
新撰組隊士の山口次郎(斎藤一。後に藤田五郎)が
医学所で松本良順の治療を受けたことを示す文書です。
武士でありながら太政大臣
の地位まで昇りつめ、武家政権を打ち立てた平清盛
。今年2018年はその清盛の生誕900年に当たります。そこで、今年の夏の企画展では清盛の栄華から平家一門の滅亡までを描いた古典文学の傑作『平家物語』を取り上げます。
実は『平家物語』には教科書に掲載されている有名なエピソードのほかにも、奇妙で不思議な逸話が多く収められています。本展では当館所蔵の貴重な写本・版本から、真夏にふさわしい怖い話を中心に紹介。魑魅魍魎が跋扈し、怨霊・天狗が暗躍する『平家物語』の怪異の世界に迫ります。
秘閣粘葉本『平家物語』
画像は物語の冒頭部分、巻一「祇園精舎」。本書は金泥・銀泥の下絵が施された美麗な豪華本で、紅葉山文庫の旧蔵であることから「秘閣粘葉本」の通称で知られています。「秘閣」は紅葉山文庫の別称で「粘葉」は和本の綴じ方についての呼称です。
万治2年版『平家物語』
画像は巻九「宇治川」。木曾義仲と源義経が対決した宇治川の戦いで、先陣を果たした名馬「生食」は、人や馬も見境なく生きたまま食べたという伝説があります。紅葉山文庫旧蔵。
平成29年度 夏の企画展の様子
つくば分館では、夏休み期間中、つくば市が行うイベント「つくばちびっこ博士2018」に合わせて企画展を開催しています。今年は、親子で百人一首の魅力を再発見していただく企画展を開催します。企画展開催期間中、和綴じの体験講座等も実施します。