准認証アーキビストについて

准認証アーキビストとは

 アーキビスト認証の検討初期から、認証アーキビストに準じて公文書等の管理に携わる人材の充実を図るとともに、その社会的理解を深め、活躍の場を拡げる仕組みの導入を目指すことが提言され、検討を重ねてきました。
 そして令和6年から、「アーキビスト認証の実施について」(令和2年3月 24 日、国立公文書館長決定)に基づくアーキビスト認証の取組を推進するため、認証アーキビストの一要件である専門的知識・技能等を有した者を公的に認める仕組みを設け、専門人材育成の道筋を示し、その育成環境の充実及び専門人材の定着を図ることを目的とし、准認証アーキビストの認定を行うこととしました。

准認証アーキビストとして認定した者

准認証アーキビスト(令和6年4月1日認定) pdfファイル

※一覧表の全部または一部を無断で転載、複製、譲渡、販売および営業目的などで使用することを禁止します。
※ホームページ等に一覧表の掲載を希望する場合には、事前にアーキビスト認証担当までご連絡ください。(刊行誌等に掲載を希望する場合は、事前に掲載希望範囲と頒布先等を担当までご相談ください。)


◇申請者・認定者数
 過去に行われた申請者・認定者のデータは以下の通りです。

実施回 認定年月 申請者数(人) 認定者数(人)
第1回 令和6年4月 129 128
合計 129 128

認定の仕組み

 認定を受けるためには、アーキビストとして必要な知識・技能等を有している必要があります。
 国立公文書館長は、申請者が提出した書類を基に、館に設置するアーキビスト認証委員会に審査を依頼し、その結果に基づき、「アーキビストの職務基準書」に示されたアーキビストとして必要な知識・技能等を有すると認められた者に対し、以下の名称を付与します。


  和文表記:准認証アーキビスト
  英文表記:Associate Archivist Certified by the National Archives of Japan

  准認証の仕組み

アーキビストとして必要な知識・技能等の内容が修得できる大学院や関係機関の研修

●大学院修士課程の科目

大学院名 科目名
学習院大学大学院人文科学研究科アーカイブズ学専攻
(平成23年度以降の修得に限る)
・アーカイブズ学概論Ⅰ
 ・アーカイブズ学概論Ⅱ
 ・アーカイブズ管理演習
 ・デジタルアーカイブズ演習
 ・アーカイブズ学演習

 令和3年3月以前については下記の科目とする。
 ・アーカイブズ学理論研究Ⅰ
 ・アーカイブズ・マネジメント論研究Ⅰ
 ・アーカイブズ・マネジメント論演習Ⅰ
 ・アーカイブズ・マネジメント論演習Ⅱ
 ・アーカイブズ学演習 
大阪大学アーキビスト養成・アーカイブズ学研究コース
(令和3年度以降の修得に限る)
・アーカイブズ学講義
 ・アーカイブズ学演習
 ・アーカイブズ・マネジメント論講義
 ・情報管理法
 ・法政情報処理
 ・著作権法
島根大学大学院人間社会科学研究科認証アーキビスト養成プログラム
(令和3年度以降の修得に限る)
・情報法制論
 ・アーカイブズ管理論特殊講義I
 ・アーカイブズ学理論特殊講義I
 ・アーカイブズ学特殊講義
 ・アーカイブズ学特別演習A
 ・資料保存論
昭和女子大学大学院生活機構研究科生活文化研究専攻アーキビスト養成プログラム
(令和4年度以降の修得に限る)
・歴史文化研究 I H(アーカイブズ理論)
 ・歴史文化研究 I F(アーカイブズ史料論)
 ・歴史文化研究 I I(アーカイブズ情報論)
 ・歴史文化研究 I J(アーカイブズ実習)
 ・歴史文化演習 I E(アーカイブズ演習)
 ・歴史文化研究 I G(西洋史研究)
東北大学大学院文学研究科認証アーキビスト養成コース
(令和4年度以降の修得に限る)
・アーカイブズ学特論
 ・アーカイブズ学研究演習
 ・史料管理学Ⅰ
 ・記録遺産保全学特論
 ・デジタルアーカイブ特論
 ・情報関係法令論
中央大学大学院文学研究科アーキビスト養成プログラム
(令和5年度以降の修得に限る)
・インターンシップ(アーキビスト実務研修)
 ・アーカイブズ法制論
 ・地域アーカイブズ論
 ・図書館情報学特講A
 ・図書館情報学特講B
 ・アーカイブズ学研究A
 ・アーカイブズ学研究B
 ・記録管理学特講A
 ・記録管理学特講B
 ※アーカイブズ学研究A及び同Bまたは記録管理学特講A及び同Bのいずれかを選択
筑波大学大学院人間総合科学学術院情報学学位プログラム及び人文社会ビジネス科学学術院人文学学位プログラム
(令和5年度以降の修得に限る)
・アーカイブズ
 ・博物館情報メディア
 ・知的財産と情報の安全
 ・デジタルヒューマニティーズ
 ・情報組織化
 ・記録情報管理
 ・日本史特講ⅢA
 ・日本史特講ⅢB
 ・日本史特講ⅤA
 ・日本史特講ⅤB
 ※情報組織化及び記録情報管理または日本史特講ⅢA、ⅢB、ⅤA及びⅤBのいずれかを選択

●関係機関の研修

関係機関名 研修名
独立行政法人国立公文書館
(平成23年度以降の修了に限る)
・アーカイブズ研修Ⅰ及びⅢ
 ※両研修の修了が必要
大学共同利用機関法人人間文化研究機構 国文学研究資料館
(平成23年度以降の修了に限る)
・アーカイブズ・カレッジ(長期コース)

※その他、諸外国における大学院修士課程又は関係機関の研修の内容が、アーキビストとして必要な知識・技能等に該当するかについては、認証委員会が個別に判断します。


申請方法

申請手続

 令和6年の申請方法については、以下をご覧ください。
 『令和6年 准認証アーキビスト 申請の手引き』(令和5年10月 国立公文書館)pdfファイル【全体版】2.8MBをご覧ください。


 【分割版】(全てPDF形式)
  表紙・目次・スケジュール(1.1MB)
  1 アーキビスト認証について(1MB)
  2 認定要件(0.9MB)
  3 申請方法(1.8MB)
  4 審査結果の通知(1MB)
  5 よくある質問(FAQ)(0.9MB)
  裏表紙(0.9MB)

 申請書様式
 ・大学院の科目を修得した方、関係機関の研修を修了した方はこちら→ [Excel形式:43KB][PDF形式:61KB]
 ・認証アーキビストの方、過去に認証アーキビストであった方はこちら→ [Excel形式:19KB][PDF形式:37KB]


◎郵送の場合
 確実な送達のため、簡易書留又はレターパックでお送りください。
 申請期間は、下記のとおりです。3月1日(金)又は5月1日(水)以降の消印のものは受け付けできません。
  第1回認定:令和6年2月1日(木)~2月29日(木)(当日消印有効)
  第2回認定:令和6年4月1日(月)~4月30日(火)(当日消印有効)
 詳しくは『令和6年 准認証アーキビスト 申請の手引き』3.4.1郵送による提出pdfファイルをご覧ください。


◎電子メールによる提出の場合
 宛先は国立公文書館アーキビスト認証申請窓口(jca.shinsei◆archives.go.jp(◆を@に変更))まで送信してください。
 申請期間は、下記のとおりです。3月1日(金)又は5月1日(水)以降に送信されたものは受け付けできません。
  第1回認定:令和6年2月1日(木)~2月29日(木)(当日送信有効)
  第2回認定:令和6年4月1日(月)~4月30日(火)(当日送信有効)
 詳しくは『令和6年 准認証アーキビスト 申請の手引き』3.4.2電子メールによる提出pdfファイルをご覧ください。

令和6年の認定スケジュール 

第1回 第2回
申請期間 令和6年2月1日(木)~2月29日(木) 令和6年4月1日(月)~4月30日(火)
審査期間 令和6年3月 令和6年5月
審査結果通知 令和6年3月27日(水)まで 令和6年5月29日(水)まで
認定日 令和6年4月1日(月) 令和6年6月1日(土)

准認証アーキビストの申請に係る説明用動画

 令和6年准認証アーキビストの申請に係る説明用動画はこちら(館YouTubeチャンネル)をご覧ください。
 ※配信は4月30日(火)まで

目的・仕組み
准認証アーキビストの申請に係るオンライン説明会(録画)(38:56)

結果通知

 審査結果は、申請者に対して個別に通知します。
 また、審査の結果、准認証アーキビストとして認定した者については、その氏名、認定番号、認定年月を館のホームページ等で公表します。




よくある質問(FAQ)


【注意事項】
ここで例示している回答は、あくまで審査にあたっての基本的な考え方を示したものです。個別の判断は、審査を担う認証委員会が行うことをご承知置きください。


  • 1 全体
  • 2 知識・技能等の修得について
  • 3 提出書類について
  • 4 電子メールによる申請書類の提出について
  • 5 申請後について
  • 6 認定後について

  • ●1 全体

    Q1-1 国立公文書館が、アーキビスト認証を実施する目的は何ですか。

    A1-1 公文書等の管理に関する専門職員に係る強化方策として、国民共有の知的資源である公文書等の適正な管理を支え、かつ永続的な保存と利用を確かなものとする専門職を確立するとともに、その信頼性及び専門性を確保するためアーキビスト認証を実施します。そして、認証アーキビスト、准認証アーキビストの積極的な採用・配置を促進することを通して我が国全体の公文書管理の充実を目指します。

    Q1-2 国立公文書館が、准認証アーキビストの認定を実施する目的は何ですか。

    A1-2 「アーキビスト認証の実施について」に基づくアーキビスト認証の取組を推進するため、認証アーキビストの一要件である専門的知識・技能等を有した者を公的に認める仕組みを設け、専門人材育成の道筋を示し、その育成環境の充実及び専門人材の定着を図ることを目的として、准認証アーキビストの認定を実施します。

    Q1-3 認定の対象者は、どのような人が想定されますか。

    A1-3 主な対象者として、将来認証アーキビストを目指す大学院生や国・地方公共団体の公文書館やこれに類する機関(歴史資料等保有施設等)において、公文書等の評価選別・収集、保存、利用、普及(アーキビストの職務基準書、「3 アーキビストの職務」)の業務に携わる職員等が想定されます。

    Q1-4 どうすれば准認証アーキビストになれますか。

    A1-4 准認証アーキビストの認定を受けようとする者(以下「申請者」という。)は、申請書類を館長へ提出します。館長は、館に設置された認証委員会に対し審査を依頼し、同委員会は申請者がアーキビストの職務基準書に示されたアーキビストとして必要な知識・技能等を有するか、申請書類により審査を行い、その審査結果に基づいて、館長が認定することとなります。
     具体的な申請方法については、「令和6年 准認証アーキビスト 申請の手引き」の「3 申請方法(P.10)」をご覧ください。

    Q1-5 認定された者は、公文書館等での就職が保証されることになりますか。

    A1-5 就職が保証されるものではありませんが、資格の保有者はアーキビストとしての専門的知識・技能等を体系的に学び、修得した者として取り扱われることを期待しています。
     応募要件に本認定の有無を加えるか否かは、採用する公文書館等の判断となります。応募要件については、募集があった際に、その募集を行っている公文書館等へ直接問い合わせてください。

    Q1-6 准認証アーキビストの認定の有効期間はありますか。

    A1-6 ありません。

    Q1-7 「准認証アーキビスト取得見込み」として、就職活動等を行うことはできますか。

    A1-7 本認定の要件で定める大学院修士課程の所定科目を修得見込み又は修得済みと高等教育機関が認める者が、准認証アーキビスト取得見込みとして就職活動することを妨げないこととしています。

    Q1-8 認証審査規則第3条第2号に基づく申請(2号申請)によって認証を受けた認証アーキビストは、知識・技能等を体系的に修得していないため、准認証アーキビストの要件を満たしていないのではないですか。

    A1-8 2号申請によって認証を受けた認証アーキビストは、その審査において、十分な実務経験と調査研究実績をもって、知識・技能等を体系的に修得している1号申請の認証アーキビストと同等と認められています。そのため、2号申請の認証アーキビストについても、准認証アーキビストの認定要件を満たしていることとなります。
     なお、2号申請の認証アーキビストが、研修の受講等により、改めてアーキビストとして必要な知識・技能等を体系的に学ぶことは、有益なことと考えています。


    ●2 知識・技能等の修得について

    Q2-1 アーキビストとして必要な知識・技能等の内容が修得できる大学院修士課程の科目や関係機関の研修とは、具体的にどのようなものがありますか。

    A2-1 大学院修士課程の科目及び関係機関の研修は、こちらをご覧ください。

    Q2-2 A2-1で示された以外の大学院修士課程の科目や関係機関の研修は認められないのでしょうか。

    A2-2 現時点では基本的に認められません。
     A2-1に示した科目や研修は、アーキビストの職務基準書に示す知識・技能等について体系的に修得できる内容の大学院修士課程の科目・関係機関の研修として、令和5年5月時点で確認したものを示しています。今後、科目や研修が新たに整備され、科目や研修の内容がアーキビストとして必要な知識・技能等の内容に該当すると認められる場合は追加していく方針です。

    Q2-3 知識・技能等を修得可能とする「大学院修士課程の科目や関係機関の研修」を公文書管理法が施行された平成23年度(2011年度)以降に限るのはなぜですか。

    A2-3 公文書管理法が施行されたことにより、統一的な行政文書の管理ルールや歴史公文書等の保存及び利用のルールが規定され、公文書管理制度が確立した年といえます。さらに、地方公共団体においても、少なからず影響を与えています。アーキビストの職務基準書も公文書管理法の下でのアーキビストの在り方を示したものであることから、平成23年度以降の科目の修得や研修の修了を認めることとしています。

    Q2-4 諸外国におけるアーカイブズに係る大学院修士課程の科目修得や関係機関における研修修了は、認められますか。

    A2-4 A2-2のとおり、体系的な知識・技能等の内容の修得が認定基準となるため国内外を問うものではありませんが、申請書に記載された海外における大学院修士課程の科目及び関係機関の研修が認定基準を満たすか否かは、認証委員会が個別に判断します。

    Q2-5 大学院修士課程の科目を修得し、かつ、関係機関の研修も修了している場合、【様式1】の「大学院修士課程の科目を修得した大学院名称又は関係機関の研修名称等」の欄に、大学院名称と研修名称を併記してもよいですか。

    A2-5 大学院修士課程の科目を修得し、かつ、関係機関の研修も修了している場合等においても、申請書類にはいずれか一方のみを選んで記入してください。

    Q2-6 大学院修士課程の所定の科目をすべて修得しましたが、まだ大学院を修了していない場合、申請はできないのでしょうか。

    A2-6 大学院修士課程の所定の科目を修得済みであれば、大学院を修了していなくとも申請は可能です。

    Q2-7 【様式3】・【様式4】に係る添付書類として提出する単位修得証明書等は、単位修得見込証明書でもよいですか。

    A2-7 単位修得見込証明書は、申請者が実際に単位を修得したことを確認することができないため、単位修得証明書の代わりとすることはできません。


    ●3 提出書類について

    Q3-1 申請は申請者個人が行うのでしょうか。それとも所属先の組織でとりまとめるのでしょうか。

    A3-1 申請書の提出は、申請者本人が行ってください。
     なお、申請書提出にあたり、所属機関や高等教育機関等が取りまとめて送付することは差し支えありません。
     ただし、申請書類の受付確認の連絡や審査結果の通知は、申請書に記載された申請者本人のメールアドレスに対して行います。

    Q3-2 研修修了証等は、「【様式3】修士課程修得科目・修了研修一覧」、「【様式5】諸外国における修了研修一覧」に記入したすべての研修について必要となりますか。

    A3-2 すべての研修に必要となります。修了証がない場合は、研修修了が確認できる書類(アーカイブズ研修Ⅰ受講生名簿、アーカイブズ研修Ⅲ修了者及び修了研究論文題目一覧、アーカイブズ・カレッジ修了論文一覧等で可)を添付してください。


    ●4 電子メールによる申請書類の提出について

    Q4-1 PDFの結合やメールでの送信がうまく出来ない場合はどのようにすればよいですか。

    A4-1 利用される機器により設定等が異なりますので、操作方法については、ご自身でご確認ください。メールで申請ができない場合は、郵送にて申請を行ってください。


    ●5 申請後について

    Q5-1 申請後に連絡先メールアドレスを変更した場合は、連絡する必要がありますか。

    A5-1 申請後、審査結果の通知までに連絡先メールアドレスが変更になった場合は、速やかにアーキビスト認証申請窓口(jca.shinsei◆archives.go.jp(◆を@に変更))に新しい連絡先メールアドレスをお知らせください。
     審査結果の通知を受け取った後は、お知らせいただく必要はありません。

    Q5-2 審査結果について確認したい場合は、どのようにしたらよいですか。

    A5-2 アーキビスト認証申請窓口(jca.shinsei◆archives.go.jp(◆を@に変更))までメールにてお問い合わせください。


    ●6 認定後について

    Q6-1 准認証アーキビストであることを証明する書類の提出を求められた場合は、どのようにしたらよいですか。

    A6-1 館から申請者に対しメールで送付する認定に係る通知文の写しを提出することを想定しています。

    アーキビスト認証に関するお問合せ先

    〒102-0091
    東京都千代田区北の丸公園3番2号
    独立行政法人国立公文書館
    統括公文書専門官室 アーキビスト認証担当
    電話 03-4360-3174(担当直通、土日・祝日を除く9:30~17:00)
    FAX 03-3212-8809
    Email ninsho◆archives.go.jp(◆を@に変更)
    URL https://www.archives.go.jp/ninsho/index.html
    ※問合せ先と申請窓口Email(jca.shinsei◆archives.go.jp(◆を@に変更))が異なりますのでご注意ください。

       
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