
紙媒体の公文書は東京本館とつくば分館の専用書庫で保存し、公文書の保存に適切な温度22℃、相対湿度55%の環境で管理しています。専用書庫には、施錠等による防犯対策のほか、火災に備えて、煙感知器、炭酸ガス及びイナージェンガス噴射による消火設備を整備しています。
電子公文書等は、主に「電子公文書等の移管・保存・利用システム」で保存しています。このシステムでは、長期に電子公文書等の保存と利用ができるよう必要な措置を施し、情報セキュリティ対策やバックアップなどを実施しています。

つくば分館書庫


紙媒体の公文書は、温湿度、光、虫・カビ、空気汚染、酸性化、災害、人など様々な原因によって劣化・破損します。公文書を永久保存するため、当館では、公文書が劣化・破損しないように保存環境の適切な管理に努めています。
例えば、相対湿度が高い場合、カビの発生など生物被害の危険性が高くなります。そこで、データロガーという機器で温湿度の変化を定期的に記録し、空調や除湿器を使用して温湿度変化を抑制しています。
また、波長の短い光(主に紫外線)は、紙・インクの変色・褐色の原因となるため、書庫では紫外線を除去した蛍光灯や紫外線の少ないLEDライトを使用しています。さらに、虫・カビ対策として、粘着トラップの設置や目視によるモニタリングによって虫菌害調査を行うほか、養分となる塵・埃を除去するため、モップ等で書庫内を隅々まで清掃しています。
実は、私たち「人」も劣化・破損の原因の1つと言われています。不適切な取扱いにより公文書に負担をかけないよう、日々心掛けています。

