おしえて、こぶんちょさん!! キーワードで学ぶ国立公文書館のお仕事 公文書にまつわる様々な疑問を取り上げながら、国立公文書館の業務とそれにまつわるキーワードとを一緒に学ぶコーナーです。

Q 移管が決定した公文書はその後どうなるの? A 受け入れ後、くん蒸・検疫をします

受入れ、くん蒸

レコードスケジュールが移管と設定された公文書は、保存期間満了後に当館に移管されますが、当館が受け入れた後、すぐに利用できるわけではありません。まず、各行政機関等から提出されたリストをもとに、実際に受け入れた文書を1冊ずつ、職員が確認します。次に、公文書を大切に保存していくため、紙文書についてはくん蒸、電子文書についてはコンピュータウイルスのチェック(検疫)といった措置をとっています。



キーワード くん蒸 専用のガスを用いて行うかび・虫害等を未然に防ぐための措置




公文書を永久保存するための入り口

毎年4月頃、つくば分館にはたくさんの公文書を載せたトラックが到着し、荷解き場は段ボールで埋め尽くされます。令和元年度に受け入れた紙の公文書は約38,000冊、段ボールにして約3,000箱。くん蒸庫に入るのは1回につき100箱程度、日数は10日間かかるため、年間約300日かかる計算となります。確認作業の状況もみつつ、今後に続く作業を効率的に進めるため、綿密なスケジュールを組んで作業を進めています。受け入れた公文書を丁寧に確認し、くん蒸を行うことは、公文書の永久保存・利用のための最初の一歩です。

公文書の永久保存・利用のために必要な次の作業とは…? 次回をお楽しみに。