展示会を見に行こう 国立公文書館の所蔵資料が見られる展示会を紹介します。

躍動する明治 -近代日本の幕開け- 明治150年

 本展は、明治百五十年関連の展示として、明治期の情報通信の近代化を取り上げています。今でこそ、郵便や電話は当たり前の情報伝達手段となっていますが、明治期に始まったそれらの導入や制度化には多くの努力が払われました。当館所蔵の公文書を通して、郵便、電信、電話、無線通信による情報通信の近代化が、日本国内にとどまらず、日本と海外の諸国をつなげていく様相を描きます。また、情報通信に関係する人物やエピソードをご紹介しています。

 

郵便切手端書封皮見本

『郵便切手端書封皮はがきふうひ見本』

明治4年(1871)から明治15年までに発行された切手、はがき、封筒の見本を貼り付けた資料です。画像右側は明治6年に発行された4銭切手。画像左側は同年に発行された日本で最初のはがきで、今のはがきと形が異なり、2つ折りになっていて、内側に文章を書くようになっていました。

国際無線電信条約の公布

国際無線電信条約の公布

明治39年(1906)、ベルリンで開催された初の国際無線電信会議で、各国間の相互通信の確保や守るべき基準を定めた国際無線電信条約が締結されました。日本は明治41年に同条約を批准、公布します。画像は、同条約の公布に関する閣議書です。

温泉

 日本人が古くから親しんできた温泉。江戸時代には、名所図会、紀行文などを通して温泉地の情報が広く流布しました。
本展では、江戸時代の資料を中心に、人々と温泉の関わりをご紹介します。

 

七湯集

七湯集しちとうしゅう

箱根七湯(湯本など箱根を代表する七つの温泉)の案内書。温泉の効能や名所旧跡などがまとめられています。文化8年(1811)成立。

東海道名所図会

東海道名所図会とうかいどうめいしょずえ

東海道を題材とした絵入りの名所案内書。京から始まり、江戸に至るまで、伝説や古歌もまじえながら各地の寺社や旧跡、宿場の様子を紹介しています。寛政9年(1797)刊。

国立公文書館所蔵資料展

 兵庫県立歴史博物館において、同館との共催展示を開催します。
本展では、当館が所蔵する、明治時代の重要な公文書や兵庫ゆかりの人物に関する資料、兵庫県の成り立ちに関する資料などを、兵庫県立歴史博物館の所蔵資料と併せて展示し、明治時代の日本と兵庫のあゆみをご紹介します。

 

大坂府判事伊藤博文ヲ以テ兵庫県知事ト為ス

大坂府判事伊藤博文ヲ以テ兵庫県知事ト為ス

慶応4年(1868)5月、兵庫県が設置されました。設置時から翌年4月までの間、初代兵庫県知事を務めた伊藤博文は、のちに初代内閣総理大臣などを歴任しています。掲載画像は、「太政類典」に収録された、伊藤の任命に関する文書です。

衆議院議員当選調書ヲ上奏ス

衆議院議員当選調書ヲ上奏ス

明治23年(1890)7月1日、第1回衆議院議員総選挙が行われ、兵庫県からは鹿島秀麿や石田貫之助を始めとする12名が当選しました。掲載画像は、各選挙区の当選者名が記された「衆議院議員当選者調書」です