学校の課題で憲法について調べることになった史子ちゃん。
国立公文書館の1階展示ホールで「大日本帝国憲法」と「日本国憲法」を展示しているという噂を聞いた史子ちゃんは、「利用しなくちゃもったいない!」とクラスメイトを誘ってやって来ました。実際に展示を見ると、なんだか気になることばかりです……。
これが大日本帝国憲法と日本国憲法の御署名原本(ごしょめいげんぽん)です。
「原本」ってことは、これって本物?
展示しているのは複製(レプリカ)だよ。ただ、複製といっても、紙の色や文字の濃さなども精巧に再現されているから、よく見てごらん。
「御署名原本」って何?
資料の名前だよ。御名(ぎょめい)(天皇の署名)と御璽(ぎょじ)(公印)が入っていることに由来しているんだ。新・旧憲法、詔書、法律、勅令、政令等を公布するときに作成されます。
じゃあ原本はどこにあるの?
温度や湿度が管理された、この館の書庫に保存されているよ。この春の特別展「誕生 日本国憲法」期間中は日本国憲法の原本が展示されるそうだよ。
御名と御璽があって、日付と国務大臣の署名があるのね。
それから、御名・御璽の前に書かれた公布の言葉のことは「上諭(じょうゆ)」と言うよ。
日本国憲法の上諭は、最後の行の「る。」をわざわざ次の行に送っているような気がするけど……?
上諭の最後の行と御名・御璽の間には、何も書き足せないよう、行を空けないことが、慣例とされているんだ。御璽の幅は7行占めるから、文章の終わりを3行以内にするか、10行全部使い切る必要があるんだよ。
書類の書き方まで決まりがあるなんて、驚きだわ!
御璽として使われている印鑑も、明治7年から現在まで同じものが使われているよ。
大日本帝国憲法と比較すると、日本国憲法の方が、朱肉の色が薄いし、線も細く見えるわ。
日本国憲法が公布されたのは、終戦から2年も経たない頃で、物資が不足していたんだよ。重要な文書をつくるための紙やインクでさえ、質の良いものが使えなかった当時の日本の状況を物語っているね。
展示されている資料はカメラで撮影できるの? 撮影した画像は、レポートやSNS(ブログやツイッター)で使っていいのかな?
「撮影禁止」という注意書きがなければ、フラッシュ機能を切って撮影できるよ。SNSなどへのアップロードも、特別な申請はいらないそうだ。画像なら、国立公文書館デジタルアーカイブ(https://www.digital.archives.go.jp/)からダウンロードもできるんだよ。
平成29年春の特別展「誕生 日本国憲法」
- 会期
- 4月8日(土)~5月7日(日)
- 時間
- 9:45 ~17:30(無休・入場無料)
※入場は閉館時刻の30分前まで
※5月4日、5月5日を除く木曜日、金曜日は20:00まで