11 桜島噴火

 大正3年(1914)1月12日、鹿児島県の桜島が突如大噴火しました。噴火は、同日10時5分頃から西側の山腹からはじまり、10分後には東側山腹でも起こりました。噴火当日の午後6時半頃には鹿児島市と桜島の間の海域を震源とするM7.1の地震が起こり、約1時間後には小規模ながら津波も発生しました。
 激しい噴火活動は翌13日夜まで続き、火砕流が発生、溶岩も流出しました。西側山腹から流れ出た溶岩は、15日夕には海岸線に到達し、同月末には対岸の大隅半島の海岸に達します。これにより、桜島は大隅半島と陸続きになりました。
 噴火によって軽石や火山灰の飛散が広範囲に及んだため、堆積物が農林・畜産業に多大な被害を及ぼしたほか、噴火後も降雨の後土石流となって水害を発生させました。また、鹿児島市付近では、震度6の地震により建物の倒壊、崖崩れなどで多数の死傷者を出しました。資料は、桜島噴火に際しての鉄道院からの被害状況報告書。1月12日の地震の際、鹿児島本線の重富・鹿児島間、川内線鹿児島・伊集院間などは落石や線路の崩壊により不通となりました。

桜島爆発ニ付出張員復命報告ノ件(大正3 年1 月22 日)
請求番号:纂01287100
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