10 明治三陸地震と昭和三陸地震

 明治三陸地震は、明治29年(1896)6月15日午後7時32分、三陸沖を震源として起こった、M8.2〜8.5という巨大地震です。地震の発生に伴い、同日午後8時頃、遡上そじょう高海抜38メートル以上の大規模な津波が発生し、宮城県、岩手県、青森県、北海道の太平洋岸に、死者約2万2千人に及ぶ大規模な被害を与えました。
 明治三陸地震の発生から37年後の昭和8年(1933)3月3日午前2時31分頃、明治の時とほぼ同じ地域で、三陸沖を震源とするM8.1の地震が発生しました。昭和三陸地震です。地震発生から約30分後に津波の第一波が押し寄せ、岩手県気仙郡綾里村(現大船渡市)では遡上高海抜約28.7メートルの地点まで津波が到達しました。この地震による死者は1500人以上にのぼりました。
 資料は、明治三陸地震が発生した翌日の午後5時30分に宮城県知事から内務大臣へ宛てられた第一報が含まれた文書と、昭和三陸地震の際の被害状況記録に添付されていた、災害から5日後の岩手県田老たろう村(現宮古市田老町)の写真です。

宮城岩手青森三県知事報告海嘯被害ノ件
請求番号:纂00378100

昭和三陸地震時の海嘯災写真
請求番号:平9 警察00665100
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