昭和20年11月26日、第89回帝国議会が召集されます。この議会の主要目的として、衆議院議員選挙法の改正がありました。速やかに総選挙を行って自由な民意に基づく政府を作ることは、幣原内閣の使命の一つとして期待されていました。衆議院議員選挙法改正法律案が提出され、婦人に参政権を与える、選挙権の年齢要件を20歳に引き下げるなどの改正が行われました。翌21年4月10日、改正された選挙法による総選挙が行われ、新たに選出された議員により第90回帝国議会において帝国憲法改正の審議が行われることとなります。
また、第89回帝国議会の重要法案としては、自作農創設の強化、小作料の金納化等により農地制度改革を進める農地調整法中改正法律案、労働者の団結権を保障し、団体交渉権を保護助成することとした労働組合法案があり、衆議院議員選挙法案と共に三大法案として審議され成立します。