高山館長退任の御挨拶


謹啓 初夏の候、ますます御清祥の趣大慶に存じます。

さて、私こと高山正也は5月31日をもちまして独立行政法人国立公文書館長を退任いたしました。

平成21年7月7日の就任以来、時を同じくして公布された公文書管理法の施行準備及び施行後の運用につき、微力ながら、国立公文書館の館長としての重責を全うすることを得ましたのは、ひとえに皆様の御指導・御鞭撻によるものと、衷心より御礼を申し上げます。

約4年間の在任期間中、当館は我が国における公文書管理及び公文書館制度を支える中核的な機関たるべく、組織として充実していく機運に恵まれました。

この間、東日本大震災に際して、その復興支援に当館の職員が全力を挙げて取り組んでくれたことは皆様もご存知のことと存じます。この活動を通じて、当館と全国の公文書館の連携を深めることができました。

再び公文書館の活動や公文書管理のあり方に国民の関心が高まりつつある折柄、後任として迎える加藤丈夫氏は、人格識見ともに高く、かつまた公文書管理の在り方等に関する有識者会議の委員としても御活躍されており、当館の更なる発展のために尽瘁されることと信じております。

長い間皆様に賜りました格別の御厚情に改めて感謝申し上げ、退任の御挨拶とさせていただきます。
                                                                      謹言
                              
  平成25年6月3日
        高山 正也