03 濃尾地震
明治24年(1891)10月28日、震源地の岐阜県根尾谷(現本巣市)から約70キロ離れた名古屋測候所は、午前6時38分の地震発生から約1時間20分後「初発ヨリ強烈ノ性質ヲ示シ・・・」と最初の報告を行いました。岐阜県・愛知県を中心に、倒壊家屋14万戸以上、死者7千人以上という大災害となった濃尾地震の第一報です。
濃尾地震の震源となったのは、総延長80キロにも及ぶ根尾谷断層でした。西根尾村には段差6メートルもの断層崖が出現し、地震の凄まじさを伝えています。
政府は、被害に対して救済金の配布などを行う一方、翌年、災害対策の調査機関として震災予防調査会を設置しました。同会は、地震予防のため地震予知及び建物の耐震性向上の研究などを行いました。同会の活動は関東大震災を機に設立された東京帝国大学地震研究所(現東京大学地震研究所)に引き継がれ、現在に至っています。資料は、名古屋測候所(名古屋市)からの地震報告と震源となった根尾谷付近の被害状況を表した図です。
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