認証アーキビスト誕生 国立公文書館では、公文書等の適正な管理を支え、かつ永続的な保存と利用を確かなものとする専門職を確立するとともに、その信頼性及び専門性を確保するため、令和2年度からアーキビストの認証を開始しました。



全国各地から248名の申請があり、アーキビスト認証委員会において審査を行った結果、190名(男性115名、女性75名)を認証しました。令和2年度認証の有効期間は、令和3年1月1日から令和7年12月31日までの5年間となります。令和2年度アーキビスト認証の実施結果、名簿、国立公文書館長とアーキビスト認証委員会委員長のコメントは、当館ホームページ(pdf)でご覧いただけます。

賞状・名刺
認証アーキビストの内訳


高まる期待 認証アーキビスト


加藤丈夫
国立公文書館長コメントより

加藤丈夫 近年、公文書管理の在り方が大きな問題となっており、認証アーキビストは、このような問題に対応していくことが求められています。今後、認証アーキビストの配置が積極的に進められることを期待するとともに、裾野を拡げていくための准アーキビストの検討を含め、これからも国立公文書館の最重要事業として専門家の育成に取り組んでいきたいと考えています。

高埜利彦
アーキビスト認証委員会委員長コメントより

高埜利彦 国際公文書館会議(ICA)の会長であったジャン・ピエール・ワロー(カナダ国立公文書館館長)は、「アーキビストのいない文書館は、あたかも医者不在の病院のようなもの」と述べています。今回の認証アーキビストも、例えるならば、大都市で医学界をリードする国立の総合病院の医師から、人口の少ない地域で地道に患者の治療にあたる診療所の医師まで、様々であったといえます。現場ごとに求められる役割は、異なるかもしれませんが、将来に向けて記録を残していくという責務は変わりません。それぞれの場で努力を続けて欲しいと思います。

【参考】
 ・アーキビストの認証について
 ・令和2年度アーキビスト認証の実施結果の公表について(pdf)