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従軍看護婦の叙勲―日清戦争②―

高山みつ以下十六名勲位初叙及賜金ノ件 [請求番号: 裁00111100]

 展示資料は日清戦争の従軍看護婦に対する叙勲の裁可書です。明治29年(1896)、日清戦争に従軍した功績が認められ、従軍看護婦に勲七等宝冠章が授与されました。彼女らは、日本人の民間女性では初の勲章授章者でもありました。

 最初に名が記された高山みつ(盈、1843~1903)は学習院、華族女学校等の助教や舎監を経て、明治27年に日本赤十字社看護婦及同生徒監督となりました。日清戦争や北清事変では、従軍看護婦の責任者である看護婦取締として広島の病院で勤務しました。また、初代看護婦監督として日本赤十字社の看護婦養成の土台を築きました。

 高山の次に名が見える新島八重やえ(1845~1932)は会津戦争(1868)での勇壮な戦いぶりが思い起こされますが、明治23年に日本赤十字社の正社員となり、日清戦争では広島の陸軍予備病院で、篤志看護婦として従軍しました。

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