VIET NAM

監修:白石昌也 早稲田大学名誉教授

ごあいさつ

 2018年は、日本とベトナム社会主義共和国が外交関係を樹立してから45周年にあたります。これを記念して、当館では、ベトナム国家記録アーカイブズ局との共同プロジェクトとして、両機関の所蔵資料により、日越交流の歴史をオンラインで紹介するサイト「日本とベトナム ~きざまれた交流の軌跡をたどる~」を開設いたしました。
 2017年9月、当館とベトナム国家記録アーカイブズ局は、アーカイブズ及び記録管理の分野における相互協力並びに専門家交流を促進することを目的とした覚書に署名いたしました。本サイトはこの覚書に基づく最初のプロジェクトで、古代から現在に続く日本とベトナムの交流と協力の歴史を、4章に分けてご紹介しております。古くは奈良時代にはじまる日越交流は、1000年以上にわたって互いに学び合い、関心を抱き合いながら今日に至っております。日越両国の関係は、近年あらゆる面でますます重要なものとなっています。第4章のタイトルにあるように、まさに「旧友との新しいパートナーシップ」を発展させていくなか、本資料紹介サイトが、日本とベトナムの相互理解と友好がより深まる一助となれば幸いです。
 最後になりますが、企画の監修者としてご指導をいただいた早稲田大学名誉教授・白石昌也先生に深く感謝するとともに、本展の開催に向けご尽力をいただいた外務省をはじめとする個人・団体の皆様に、厚く御礼申し上げます。

国立公文書館 館長 加藤丈夫
 ベトナムと日本は、1973年9月21日、正式に外交関係を樹立しました。その日から、二国間関係は絶えることなく発展し、強化されてきました。特に、「アジアの平和と繁栄のための広範な戦略的パートナーシップ」が結ばれてからは、その関係はかつてないほど深まっています。ベトナム国家記録アーカイブズ局と日本国立公文書館の共同プロジェクト、オンライン資料紹介「日本とベトナム:きざまれた交流の軌跡をたどる」は、両国政府の外交関係樹立45周年(1973-2018)を記念するにあたって、大変意義のある取り組みです。
 ベトナムと日本のアーカイブズ機関や博物館に所蔵された約50点に及ぶ、代表的な歴史資料は、初公開資料も数点含んでおり、本オンライン資料紹介は、過去から現在にわたって、経済、文化、教育、芸術などの分野における様々な業績を通じての、両国関係の歴史的発展段階を反映するものとなっています。本webサイトでは、「古代の交流」、「近世の交流」、「近・現代の交流」と、ベトナム社会主義共和国樹立以降の越日関係を紹介する「ベトナム‐日本:旧友との新しいパートナーシップ」の4章構成となっています。本資料紹介は、時代を超えて築かれてきた包括的、継続的な両国関係への、新たな知見をもたらすこと存じます。
 最後に、関係者を代表しまして、本資料紹介に記録資料や写真を提供し、ご貢献くださったフエ遺産保存センター、ホイアン遺跡管理保存センター、漢喃研究所及びベトナム通信社に、心より感謝の意を表します。また、本資料紹介に尽力くださった多くの皆様、機関に対し、厚く御礼申し上げます。
ベトナム国家記録アーカイブズ局
局長 ダン・タィン・トゥン
利用について