簿冊番号:附A00294
公文附属の図・二九四号 戊辰所用錦旗及軍旗真図
明治元年(1868)正月3日、鳥羽・伏見で新政府側と幕府側が武力衝突し、新政府軍が勝利しました(鳥羽・伏見の戦い)。このあと、同年4月の江戸城開城をはさんで、上野戦争、北越・東北戦争を経て、明治2年(1869)5月に箱館で榎本武揚らが敗れるまでの戦争を総称して、戊辰戦争と呼びます。掲載資料は、戊辰戦争の際に新政府軍が用いた錦旗及び軍旗の精密な模写図です。内閣では絵師浮田可成(うきたかせい)に命じ、これらの旗を克明に描写させ、正確な姿を後世に伝えることとしました。浮田によって、明治21年(1888)5月から約2年間をかけ、17種類の旗を34枚の絵図で紙上に再現された模写図は、巻物4巻に仕立てられました。