展示会を見に行こう 国立公文書館の所蔵資料が見られる展示会を紹介します。
日本・デンマーク外交関係樹立百五十周年記念 日本とデンマーク 文書でたどる交流の歴史

 2017(平成29)年は、1867(慶應3)年に日本とデンマークの間に修好通商航海条約が締結されてから、150周年の記念の年にあたります。本展では、両国の友好の歴史を、交流の起点となった条約の原本をはじめ、日本とデンマーク両国の国立公文書館、デンマーク国立博物館、日本の外務省外交史料館等が所蔵する約80点の資料をもとにたどります。

 

日本・デンマーク修好通商航海条約

日本・デンマーク修好通商航海条約

デンマーク国立公文書館所蔵の、今から150年前に結ばれた「日本・デンマーク修好通商航海条約」の原本(批准書)です。日本側の原本は1923(大正12)年の関東大震災で焼失しており、現存する唯一の原本です。江戸幕府が諸外国と結んだ11番目の、そして最後の条約で、15代将軍徳川慶喜の署名があります。

国際電信網の整備に関する資料

国際電信網の整備に関する資料

1871(明治4)年、デンマークの大北電信会社により、上海ー長崎ーウラジオストック間の海底ケーブルが敷設されました。敷設の前年、デンマーク公使シッキが日本に対し、海底電線の陸揚げに関する交渉を行ないました。こうした電信網の整備は、近代日本における国際通信の基盤となっていきました。

アンデルセン関係資料

アンデルセン関係資料

1888(明治21)年に日本で初めて『諷世奇談 王様の新衣装』(祥春堂)が出版されて以来、日本人に愛され続けているアンデルセン。今回は、デンマーク国立公文書館所蔵の直筆の書簡を展示します。あわせて、日本でアンデルセンの素晴らしさを伝えることに貢献した人達についても焦点をあてます。

江戸の花だより

当館が建つ北の丸公園一帯では、秋から冬にかけて紅葉が見ごろになります。本展ではこの時期にあわせ、当館所蔵資料の中から、江戸時代の植物図譜を中心に季節の草花をご紹介します。また、園芸書や名所図会なども取り上げ、薬用や食用、鑑賞や園芸、行楽等、江戸時代の人々の植物への飽くなき関心に迫ります。

 

庶物類纂図翼

庶物類纂図翼しょぶつるいさんずよく

幕臣の戸田祐之が描いた薬草類の図集。1779(安永8)年に本書を幕府へ献上しました。1996(平成8)年には国の重要文化財に指定されています。掲載資料は「龍膽」です。

古今要覧稿

古今要覧稿ここんようらんこう

幕臣で、書家・歌人・国学者・蔵書家としても知られる屋代弘賢が編纂した百科全書。1821(文政4)年から1842( 天保13)年にかけて、順次、幕府へ献上されました。掲載資料は「山つばき」です。