今月のアーカイブ |『金吹方之図』(かねふきかたのず)
閉じる

今月のアーカイブ |『金吹方之図』(かねふきかたのず)

今月取り上げる資料は『金吹方之図』。現在、日本銀行本店本館が所在する東京都中央区日本橋本石町の地にあった金座(きんざ)で、文政年間(一八一八―三〇)に小判や二分金(にぶきん)などの金貨が製造される様子を詳細に描いた絵巻です。「金吹」は「かねふき」と読み、「鉱石を溶かして金銀銅を取り出し、貨幣を鋳造すること」(『日本国語大辞典』)。絵巻のタイトルも「きんふきかたのず」ではなく、「かねふきかたのず」と読みます。金座は、金に関する事務一切を担当する「後藤役所」と金貨の地金を製造する「金座人役所」、地金から金貨を製造する「吹所」から成り、金座全体の長が「御金改役」。御金改役は後藤庄三郎家の世襲でしたが、文化七年(一八一〇)に十一代目の光包が不正を咎められて庄三郎家は断絶し、代わって分家の後藤三右衛門家が御金改役に任命されました。今月ご紹介する資料は文政九年(一八二〇)の成立なので、絵巻に登場する御金改役も後藤三右衛門です。これ以上解説が続くと読者はうんざりするに違いありません。とりあえず『金吹方之図』の最初の場面、「後藤三右衛門役宅之図」と「御勘定方御見廻之図」をご覧いただきましょう。

国立公文書館トップページへ

Copyright©2007 NATIONAL ARCHIVES OF JAPAN. All Rights Reserved.