よくある質問(FAQ)


【注意事項】
ここで例示している回答は、あくまで審査にあたっての基本的な考え方を示したものです。個別の判断は、審査を担う認証委員会が行うことをご承知置きください。


  • 1 全体
  • 2 知識・技能等の修得について
  • 3 実務経験について
  • 4 調査研究能力について
  • 5 審査規則第3条2号申請について
  • 6 提出書類について
  • 7 更新について

  • ●1 全体

    Q1-1 国立公文書館が、アーキビスト認証を実施する目的は何ですか。

    A1-1 公文書等の管理に関する専門職員に係る強化方策として、国民共有の知的資源である公文書等の適正な管理を支え、かつ永続的な保存と利用を確かなものとする専門職を確立するとともに、その信頼性及び専門性を確保するためアーキビストの認証を実施します。そして、認証を受けたアーキビストの積極的な採用・配置を促進することを通して我が国全体の公文書管理の充実を目指します。

    Q1-2 認証の対象者は、どのような人が想定されますか。

    A1-2 主な対象者として、国や地方公共団体の公文書館、これに類する機関(歴史資料等保有施設等)において、公文書等の評価選別・収集、保存、利用、普及(「アーキビストの職務基準書」平成30年12月 国立公文書館。「3 アーキビストの職務」)の業務に携わる専門職員等が想定されます。なお、既に国や地方公共団体等に勤務し公文書管理に携わる行政職員や、認証アーキビストを目指す大学院生などを主な対象に想定する検討を進めるなど、我が国全体の公文書等の適正な管理を支え、永続的な保存と利用を確かなものとする人材を養成できるよう、段階的な発展を目指しています。

    Q1-3 どうすれば認証アーキビストになれますか。

    A1-3 認証を受けようとする者(以下「申請者」という。)は、申請書類を国立公文書館長(以下「館長」という。)へ提出します。館長は、館に設置されたアーキビスト認証委員会に対し審査を依頼し、同委員会は申請者が「アーキビストの職務基準書」に示されたアーキビストとしての専門性を有するか、申請書類により審査を行い、その審査結果に基づいて、館長が認証することとなります。 なお、館長は審査結果を申請者に通知し、認証を受ける申請者から登録料を徴収します。
     具体的な申請方法については、「令和3年度 認証アーキビスト 申請の手引き」の「3 申請方法(P.9~10)」をご覧ください。

    Q1-4 申請者についての制限(国籍や所属の制限)はありますか。

    A1-4 審査規則第4条の欠格事由に該当する場合を除き、認証の要件(同規則第3条)を満たすと思われる者は誰でも申請可能です。

    Q1-5 認証された者は、公文書館等での就職が保証されることになりますか。

    A1-5 就職が保証されるものではありませんが、当該資格が定着するにつれ、資格の保有者はアーキビストとしての信頼性と専門性を有する者として取り扱われることを期待しています。
     応募要件に本認証の有無を加えるか否かは、採用する各機関の判断となります。応募要件については、募集があった際に、その募集を行っている機関へ直接問い合わせてください。


    ●2 知識・技能等の修得について

    Q2-1 アーキビストとして必要な知識・技能等の内容(認証アーキビスト審査規則別表1)が修得できる大学院修士課程の科目や関係機関の研修とは、具体的にどのようなものがありますか。

    A2-1 当館では、令和元年にアーキビスト養成・認証制度に係る調査を行い(「アーキビスト養成・認証制度 調査報告書」)、さらに令和2~3年にかけて追加調査を実施しました。その調査結果を踏まえ、「アーキビストの職務基準書」が示す知識・技能等を体系的に修得可能な科目・研修として、以下に示す大学院修士課程の科目・関係機関の研修を挙げています。
     なお、当館としては、今後、新たに大学院修士課程の科目や関係機関の研修が整備され、知識・技能等が修得できる機会が充実していくことを期待し、高等教育機関・関係機関と協力していくこととしています。


    〔大学院修士課程の科目〕
     ・学習院大学大学院 人文科学研究科アーカイブズ学専攻における科目
      ※〔 〕内は令和2年度までの科目名
      アーカイブズ学概論Ⅰ〔アーカイブズ学理論研究Ⅰ〕、
      アーカイブズ学概論Ⅱ〔アーカイブズ・マネジメント論研究Ⅰ〕、
      アーカイブズ管理演習〔アーカイブズ・マネジメント論演習Ⅰ〕、
      デジタルアーカイブズ演習〔アーカイブズ・マネジメント論演習Ⅱ〕、
      アーカイブズ学演習

     ・大阪大学 アーキビスト養成・アーカイブズ学研究コースにおける科目
      アーカイブズ学講義、アーカイブズ学演習、アーカイブズ・マネジメント論講義、情報管理法、法政情報処理、著作権法

     ・島根大学大学院 人間社会科学研究科 認証アーキビスト養成プログラムにおける科目
      情報法制論、アーカイブズ管理論特殊講義I、アーカイブズ学理論特殊講義I、アーカイブズ学特殊講義、
      アーカイブズ学特別演習A、資料保存論

     ・諸外国における大学院修士課程の科目で認証委員会が認めたもの

    〔関係機関の研修〕
     ・国立公文書館アーカイブズ研修Ⅰ及びⅢ
     ・大学共同利用機関法人人間文化研究機構 国文学研究資料館アーカイブズ・カレッジ(長期コース)
     ・諸外国における関係機関の研修で認証委員会が認めたもの


    Q2-2 A2-1で示された以外の大学院修士課程の科目や関係機関の研修は認められないのでしょうか。

    A2-2 現時点では基本的に認められません。
     A2-1に示した科目や研修は、「アーキビストの職務基準書」に示す知識・技能等について体系的に修得できる内容の大学院修士課程の科目・関係機関の研修として、令和3年5月時点で確認したものを示しています。今後、科目や研修が新たに整備され、科目や研修の内容がアーキビストとして必要な知識・技能等の内容(認証アーキビスト審査規則別表1)に該当すると認められる場合は追加していく方針です。なお、体系的に修得しているか否かを重視するため、数時間程度の研修受講を積み重ねたとしても認められません。

    Q2-3 知識・技能等を修得可能とする「大学院修士課程の科目や関係機関の研修」を公文書管理法が施行された平成23年度(2011年度)以降に限るのはなぜですか。

    A2-3 公文書管理法が施行されたことにより、統一的な行政文書の管理ルールや歴史公文書等の保存及び利用のルールが規定され、公文書管理制度が確立した年といえます。さらに、地方公共団体においても、少なからず影響を与えています。「アーキビストの職務基準書」も公文書管理法の下でのアーキビストの在り方を示したものであることから、平成23年度以降の科目の修得や研修の修了を認めることとしています。

    Q2-4 諸外国におけるアーカイブズに係る大学院修士課程の科目修得や関係機関における研修修了は、認められますか。

    A2-4 A2-2のとおり、体系的な知識・技能等の内容の修得が認証基準となるため国内外を問うものではありませんが、申請書に記載された海外における大学院修士課程の科目及び関係機関の研修が認証基準を満たすか否かは、認証委員会が個別に判断します。

    Q2-5 公文書管理法施行後に実施された大学院修士課程における科目修得や関係機関における長期研修を修了していないと認証されないのでしょうか。

    A2-5 A2-1の科目を修得、研修を修了していない場合であっても、審査規則第3条第2号申請において、5年以上の実務経験と以下の調査研究実績を要件として認証されることが可能です。
    ・修士課程相当を修了している場合は、アーカイブズに係る調査研究実績2点以上
    ・修士課程相当を修了していない場合は、アーカイブズに係る調査研究実績2点以上 +紀要の論文等1点以上


    ●3 実務経験について

    Q3-1 「アーカイブズに係る実務経験」とは具体的に何ですか。

    A3-1 「アーキビストの職務基準書」では、その職務を、4つの大分類、9つの中分類、22の小分類に分けて示しています(以下表参照)。実務経験はこの内のいずれかで構いません。なお、実務経験を積む場所は公私の組織、国内外を問いません。

     ○職務基準書におけるアーキビストの職務

                                                                         
    大分類 中分類 小分類
    評価選別・収集指導・助言公文書管理に関する助言及び実地調査
    公文書管理に関する研修の企画・運営
    評価選別公文書のレコードスケジュール設定
    公文書の廃棄時における評価選別
    公文書の協議による移管
    寄贈・寄託文書の受入れ判断
    受入れ中間書庫への受入れ・管理
    公文書の受入れ
    寄贈・寄託文書の受入れ
    保存保存整理公文書等の整理及び保存
    書庫等における保存環境の管理
    複製物の作成
    目録整備公文書等の目録作成
    利用利用審査公文書等の利用に係る審査
    利用者支援閲覧等への対応
    レファレンス
    普及利用の促進展示の企画・運営
    デジタルアーカイブ等の構築・運用
    情報の発信(研究紀要・講座の企画等)
    連携歴史資料等の所在状況把握
    他のアーカイブズ機関、類縁機関(図書館、博物館等)及び
     地域等との連携・協力
    アーカイブズ機関等職員に対する研修の企画・運営

    Q3-2 民間企業やNPO団体、個人的に創設した私的機関での実務経験は認められますか。また、海外での実務経験は認められますか。

    A3-2 「アーキビストの職務基準書」に定める職務に知識・技能等を活かして従事した経験であれば、公私の組織、国内外を問いません。

    Q3-3 「アーカイブズに係る実務経験3年」はどのように計算すればよいですか。

    A3-3 各機関に採用された日から申請書類提出期限の日までの期間を数えてください。その際、一週間当たりの勤務日数は3日以上(1月の勤務日数13日以上※)で3年(36か月)を要します。なお、1日の勤務は、勤務時間数にかかわらず、1日として計算します。
     ※一週間当たりの勤務日数3日以上をもってフルタイム勤務と同等に扱います。
     ※13日の算出根拠 : 週3日×52週/年÷12月=13日/月

    Q3-4 「アーカイブズに係る実務経験3年」の算定方法について、一週間当たりの勤務日数は3日以上とのことですが、週5日勤務の場合は、3年を待たずとも申請要件を満たしたことになりますか。

    A3-4 満たしたことにはなりません(週5日勤務であっても3年(36か月)を要します)。実務の一連の流れ(各業務におけるPDCAサイクル、主に年度単位)を複数回経験する必要があり、その上で、主体的に業務を遂行できるようになるまでの標準的な期間として3年を要するという考え方をとっています。

    Q3-5 週2日以下の勤務の場合は、実務経験として認められますか。

    A3-5 週2日以下の勤務の場合も実務経験として認められます。その場合、1月当たりの勤務日数が12日以下の月については、勤務日数を合算し、13日を1月分の実務経験として換算してください。
     【参考】週2日勤務における実務経験月数の計算事例
      〇計算式:(採用日から申請締切日までの総勤務月数)×月の勤務日数÷13日
      〇事 例:2016年4月1日採用(a)、2021年9月30日(b)まで、週2日(8日/月)勤務の場合
       ・(b)から(a)までの総勤務月数:66か月
       ・66か月×8日(月の勤務日数)÷13日=40か月 ※小数点以下切り捨て

    Q3-6 既に退職していた場合、「アーカイブズに係る実務経験3年」とは、直近3年に限らず過去の経験も含めてよいでしょうか。また、非常勤職員、アルバイトとしての期間も実務経験に含めてよいでしょうか。

    A3-6 「アーキビストの職務基準書に定める職務に知識・技能等を活かして、従事した経験」にあたれば、その経験を積んだ時期や雇用形態は問いません。単発のアルバイトやボランティアは、一連の流れを複数回経験できないと考えられるため、実務経験に含めることはできません。また、教育目的の実習やインターンシップは、就業前の業務訓練にあたるため、含めることはできません。

    Q3-7 複数の機関での実務経験を有する場合は、どのように計算すればよいのでしょうか。

    A3-7 複数の機関における実務経験の期間を合算してください。この場合、各機関における実務経験ごとに、各機関の長等の確認が必要となります。

    Q3-8 出産、育児等の事情により実務経験を積むことができなかった期間がある場合、長期休暇期間は実務経験として含めてよいのでしょうか。

    A3-8 アーカイブズに係る業務を実際に行っていないため、含めることはできません。

    Q3-9 行政機関における経験は、「アーカイブズに係る実務経験」として審査対象となりますか。

    A3-9 「公文書管理に関する助言及び実地調査」、「公文書管理に関する研修の企画・運営等」の「指導・助言」を主たる職務として遂行している場合は、「アーキビストの職務基準書」が示す実務経験として対象となります。

    Q3-10 図書館・博物館・美術館・自治体史編さん室等における経験は、「アーカイブズに係る実務経験」として審査対象となりますか。

    A3-10 組織の名称、公私、国内外を問わず、「アーキビストの職務基準書」に示す「寄贈・寄託文書の受入れ」、「公文書等の整理及び保存」、「公文書等の目録作成」、「閲覧等への対応」、「歴史資料等の所在状況把握」等の職務(A3-1参照)を遂行している場合は、実務経験の審査対象となります。
     一方で、専ら、資料の翻刻作業や、自治体史の編集、執筆のみに従事していた期間は、図書館等のみならず、公文書館であっても、これらの業務が「アーキビストの職務基準書」の職務として示されていないことから実務経験の対象とはなりません。


    ●4 調査研究能力について

    Q4-1 「アーカイブズに係る調査研究実績」とはどのようなものですか。

    A4-1 「アーキビストの職務基準書」において、アーキビストに必要とされる調査研究能力を「各職務を遂行する上で必要となる知識及び各職務に関連する専門分野の最新動向に係る情報収集が可能で、また各職務を遂行する上で対応が必要となる課題に関して、専門的な調査研究を実施し、職務に反映できる」と定めており、この能力を満たしていることを示す成果物となります。 具体的には「アーキビストの職務基準書」で示した職務(公文書等の評価選別・収集、保存、利用又は普及)やその職務を遂行する上で必要となる知識・技能等に係るもので、以下の条件を満たしたものが認められます。
    (1)申請者の単独、分担又は共同の執筆物であって、文章に論理的な整合性があること。
    (2)申請時までに公表された又は公表予定が明らかな書籍、論文、研究ノート、書籍等の翻訳、書評、調査報告、資料紹介、業務報告書その他の成果物であること。
     一方で、公文書等の評価選別・収集、保存、利用、普及に直接関係しない関連諸科学(歴史学、法学、行政学、情報工学等)の実績や単にアーカイブズ資料を用いただけの実績は、「アーキビストの職務基準書」で示した職務やその職務を遂行する上で必要となる知識・技能等に係るものとは言いがたいため、「アーカイブズに係る調査研究実績」の対象となりません。
     また、自身のホームページ等で掲載しているブログ等は、Web等での確認はできるものの、執筆者以外の確認を経ておらず、容易に改変、削除等ができてしまうため「アーカイブズに係る調査研究実績」の対象となりません。

    Q4-2 「修士課程相当を修了」とは、具体的にどの範囲でしょうか。

    A4-2 以下のような者を想定しています。
    1.修士の学位や専門職学位を有する者(学校教育法第102条第1項)
    2.外国において、修士の学位や専門職学位に相当する学位を授与された者(学校教育法施行規則第156条第1号)
    3.外国の学校が行う通信教育を我が国において履修し、修士の学位や専門職学位に相当する学位を授与された者(同施行規則第156条
      第2号)
    4.我が国において、外国の大学院相当として指定した外国の学校の課程(文部科学大臣指定外国大学(大学院相当)日本校)を修了
      し、修士の学位や専門職学位に相当する学位を授与された者(同施行規則第156条第3号)
    5.国際連合大学の課程を修了し、修士の学位に相当する学位を授与された者(同施行規則第156条第4号)
    6.大学等を卒業し、大学、研究所等において2年以上研究に従事した者で、大学院において、修士の学位を有する者と同等の学力があ
      ると認めた者(平成元年文部省告示第118号)
    7.大学院において個別の入学資格審査により認めた24歳以上の者(学校教育法施行規則第156条第7号)
    8.博士課程(後期)に在籍している者
    9.博士の学位を授与された者
    【参考】上記1~7は文部科学省「博士課程(後期)の入学資格について」による。

    Q4-3 「修士課程相当を修了」とありますが、学問分野に制限はありますか。

    A4-3 情報収集や専門的な調査研究を実施する基本的な能力を「修士課程相当を修了」として要件設定しているため、その学問分野は問いません。

    Q4-4 海外でディプロマを修得していますが、「修士課程相当を修了」として認められますか。

    A4-4 A4-3で示したとおり、情報収集や専門的な調査研究を実施する基本的な能力を「修士課程相当を修了」として要件設定しているため、ディプロマ修得者(期間1年、修士論文なし)も「修士課程相当を修了」に含まれます。ただし、各国において、ディプロマの制度や位置づけも異なるため、申請者のいう「修士課程相当を修了」が、認証アーキビストに求められる調査研究能力の水準に達しているかについては、認証委員会が個別に判断します。

    Q4-5 「修士課程相当を修了」していない者は、申請できないのですか。

    A4-5 「修士課程相当を修了」していない者であっても申請は可能です。審査規則第3条第1号申請と同2号申請により必要とされる要件(知識・技能等、実務経験、調査研究能力)は異なりますが、「修士課程相当を修了」していない者にあっては、第1号申請・同2号申請ともに「紀要の論文等」1点以上の実績が必要となります(「紀要の論文等」1点以上の実績をもって「修士課程相当を修了」と同等と見なします。)。

    Q4-6 「紀要の論文等」とは、どのようなものですか。また、自身で公表している論文は審査対象となりますか。

    A4-6 「紀要の論文等」は、「修士課程相当を修了」していることに代わる実績として、情報収集や専門的な調査研究を実施する基本的な能力を有していることを確認するためのもので、具体的には以下のものとなります。
     (1)学術雑誌等に掲載された論文又は研究ノート
     (2)各機関が発行する紀要等に掲載された論文又は研究ノート
     (3)その他認証委員会が認めた著作物
     論文又は研究ノートは、参考文献等の出典を明記しているものとします。また、「修士課程相当を修了」していることに代わる実績を求めていることから、大学学部の卒業論文を転載したもの等は対象外となります。
     自身のホームページ等のみで公表している論文又は研究ノートは、執筆者以外の確認を経ておらず、容易に改変、削除等ができてしまうため対象外となります。
     なお、書籍等の翻訳、書評、資料紹介、調査報告、業務報告書等も「紀要の論文等」には含まれません(「アーカイブズに係る調査研究実績」に含めることは可能です)。

    Q4-7 国立公文書館のアーカイブズ研修Ⅲの修了研究論文や国文学研究資料館のアーカイブズ・カレッジ(長期コース)の修了論文を「紀要の論文等」や「アーカイブズに係る調査研究実績」に含めることはできますか。

    A4-7 研修の修了を判断する論文は、知識・技能等の修得のための関係機関における研修の一環として執筆するものであるため、「紀要の論文等」や「アーカイブズに係る調査研究実績」に含めることはできません。ただし、上記修了論文を改稿し紀要等に掲載した場合は、研修の一環という位置付けと異なり、アーカイブズに係る調査研究の成果として「紀要の論文等」または「アーカイブズに係る調査研究実績」に含めることができます。

    Q4-8 紀要に論文等を掲載することは決まっていますが、まだ刊行されていない場合は審査対象とならないのでしょうか。

    A4-8 初校以降(校正段階に至っているもの)は、論文等に掲載することが明らかなものとして、審査規則第5条の「公表された又は公表予定が明らかな」成果物の対象となります。

    Q4-9 「資料紹介」は、どのようなものでも「アーカイブズに係る調査研究実績」として認められますか。

    A4-9 組織文書・個人文書等について出所原則や原秩序尊重の原則等に基づき、資料群としての伝来やその構造等について紹介しているものは認められます。
     特定のテーマや人物について関係する資料群のなかから資料を抽出して紹介しているものは、資料群の伝来やその構造等が確認できずアーキビストとしての専門的な調査研究能力を有しているか判断できないため、「アーカイブズに係る調査研究実績」として認められません。

    Q4-10 自治体史や企業の年史等の編さん物は、「アーカイブズに係る調査研究実績」として認められますか。

    A4-10 自治体史や企業の年史等の通史執筆、編集、刊行の実績は、公文書等の評価選別・収集、保存、利用、普及を直接的な目的としないため、認められません。
     ただし、「資料紹介」(A4-9参照)と同様に、自治体や企業の組織文書や関係者の個人文書等について出所原則や原秩序尊重の原則等に基づき、資料群としての伝来やその構造等について紹介したものは認められます。

    Q4-11 分担執筆、共同執筆、所属機関名(本人氏名がない)での執筆は、「アーカイブズに係る調査研究実績」として認められますか。

    A4-11 申請者本人の担当部分が説明できるものは、認められます。
     分担執筆、所属機関名(本人氏名がない)の実績で、申請者本人の担当部分が本文中で明示されている場合は、その箇所を申請書類【様式5】においても記載してください(例:第2章○○を担当)。
     また、申請者本人の担当部分が本文中に明示されていない共同執筆の場合又は無記名の執筆は、他の共同執筆者又は発行の代表者や責任者から、申請者の当該実績における執筆部分、中心的な役割や高い貢献度を果たした具体的内容について確認してもらい、【様式5】の添付資料としてご提出ください(様式自由)。なお、共同執筆者等からの確認が得られなかった場合は、その事由を記載の上、ご提出下さい。

    Q4-12 「申請時までに公表された又は公表予定」における「公表」とは、どのような状態のものですか。

    A4-12 第三者が出版物、Web等で確認できるものとしています。これは、アーキビストが「個人や組織、社会の記録を保存し、提供することを通して、広く国民及び社会に寄与すること」(アーキビストの職務基準書)を使命としていることから、「アーカイブズに係る調査研究実績」(特に目録)においても、第三者が確認できる(アクセス可能である)ことが望まれるためです。

    Q4-13 アーカイブズに係る展示は、「アーカイブズに係る調査研究実績」として認められますか。

    A4-13 「文章に論理的な整合性があること」及び「申請時までに公表された又は公表予定」の成果物(A4-1参照)としての要件を満たした図録、業務報告書、デジタル展示等が認められます。
     単に、展示開催の告知等を目的とする開催案内、ポスター、展示で使用したキャプション、展示会を撮影した写真・映像などは、「アーカイブズに係る調査研究実績」として認められません。
     なお、展示内容は、所蔵資料の新たな価値を見出し、さらなる利用の促進を図ることや、公文書等の保存及びアーカイブズ機関の重要性について普及を図ることを目的として実施した展示(「アーキビストの職務基準書」の「展示の企画・運営」に示す「所蔵資料を中心とする展示」)であることが求められるため、設定したテーマに沿った借用資料を中心とする展示は認められません。

     

    Q4-14 アーカイブズに係る学会や会議等における口頭での発表・報告は、「アーカイブズに係る調査研究実績」として認められますか。

    A4-14 A4-13と同様、「文章に論理的な整合性があること」及び「申請時までに公表された又は公表予定」の成果物(A4-1参照)としての要件を満たした学会誌や紀要、予稿集等に掲載された成果物であれば認められます。
     単に口頭発表・報告の実施や実施内容のみを示す開催案内、会場で配布したレジュメや投影したパワーポイント、口頭発表・報告を撮影した動画や写真などは、「アーカイブズに係る調査研究実績」として認められません。

    Q4-15 目録であれば、どのようなものでも「アーカイブズに係る調査研究実績」として認められますか。

    A4-15 組織文書・個人文書等について出所原則や原秩序尊重の原則等に基づき、資料群の構造や性格の分析など、「アーキビストの職務基準書」に定める「公文書等の目録作成」を踏まえ、申請者本人が中心的な役割や高い貢献を果たしている成果物が認められます。
     資料を単純にリスト化したもの(たとえば年代順などに配列)などは認められません。

    Q4-16 「アーカイブズに係る調査研究実績」について、文字数の目安はありますか。

    A4-16 認証アーキビストに求められる調査研究実績の量的な目安は、4,000字程度(図表を含む)となります。また、連載執筆した実績等、一体的かつ連続した成果物は、文字数の合算を可能としています。


    ●5 審査規則第3条第2号申請について

    Q5-1 公文書管理法の施行後(平成23年度以降)に実施された大学院修士課程における科目修得や関係機関における長期研修を修了していないと認証されないのでしょうか。

    A5-1 A2-1の科目を修得、研修を修了していない場合であっても、審査規則第3条第2号申請において、5年以上の実務経験と以下の調査研究実績を要件として認証されることが可能です。
    ・修士課程相当を修了している者は、アーカイブズに係る調査研究実績2点以上。
    ・修士課程相当を修了していない場合は、アーカイブズに係る調査研究実績2点以上+紀要の論文等1点以上。


    ●6 提出書類について

    Q6-1 申請書類の提出方法について教えてください。

    A6-1 当館ホームページから申請様式をダウンロードし、必要事項を記入し、必要書類を添付した上で郵送又は館が指定したメールサービスによりご提出ください。
     郵送の場合は、以下まで簡易書留又はレターパックにより郵送してください。
     提出先:〒102-0091 東京都千代田区北の丸公園3番2号 独立行政法人国立公文書館 統括公文書専門官室 アーキビスト認証担当
     ※封筒の表に「認証アーキビスト申請書類在中」と朱書すること
     メールでの提出の場合は、館が指定したメールサービスを利用して、専用URLから送信してください(「令和3年度 認証アーキビスト 申請の手引き」P.10参照)。

    Q6-2 申請は申請者個人が行うのでしょうか。それとも所属先の組織でとりまとめるのでしょうか。

    A6-2 申請書の提出は、申請者が行ってください。なお、申請書提出にあたり、所属機関が取りまとめることは差し支えありません。

    Q6-3 「研修修了証等(写し)」は「研修等受講履歴一覧【様式3】」に記入したすべての研修について必要となりますか。

    A6-3 すべての研修に必要となります。修了証がない場合は、研修修了が確認できる書類(アーカイブズ研修Ⅰ受講生名簿、アーカイブズ研修Ⅲ修了者及び修了研究論文題目一覧、アーカイブズ・カレッジ修了論文一覧等で可)を添付してください。

    Q6-4 「実務経験説明書【様式4】」の確認欄では誰から確認を得ればよいのでしょうか。

    A6-4 原則、当該実務経験を積んだ機関の長等からの確認が必要となります。上記の者からの確認を受けることができない特別の事情(組織の閉鎖等)がある場合は、その理由を「実務経験説明書【様式4】」の備考欄に記載し、所属していたことがわかる書類を提出することをもって所属長等からの確認に代えることができます。
     ただし、当該実務経験の証明が認証アーキビストに要する実務経験の証明として足りるかについては、認証委員会が判断します。

    Q6-5 「実務経験説明書【様式4】」にある「所属長等」とは具体的に誰を想定していますか。例えば、地方の公文書館等の場合は、館長でしょうか。

    A6-5 目的は申請者が一定期間の実務経験を確認することにあります。そのため、確認者については、原則各機関の責任者を想定しています。これにより難い場合は個別の事情に応じてご判断ください。

    Q6-6 「所属長等」は「実務経験説明書【様式4】」に記載された事項の何を確認すればよいですか。

    A6-6 申請者の在任期間、職名、勤務形態(常勤・非常勤・週〇日〇時間勤務)、配置された係や担当の職務(規定上の所掌事務)を確認してください。なお、【様式4】別紙による「実務経験の内容(自由記述)」については、確認不要です。

    Q6-7 勤続15年の者です。「実務経験説明書【様式4】」は、これまでの実務経験(15年分)すべてについて必要になりますか。

    A6-7 「実務経験説明書【様式4】」は、「アーキビストの職務基準書」に定める職務に知識・技能等を活かして、一定期間の実務経験を積んだことを確認するための書類です。一定の期間は3年以上(第1号申請)、5年以上(第2号申請)と定めていますが、アーキビストとして主体的に職務を遂行できるようになっていることを証明するために、実務経験を積んだすべての期間について提出することが望ましいと考えます。



    (以下、参考)


    ●7 更新について

    Q7-1 なぜ認証アーキビストは、更新が必要なのですか。

    A7-1 アーカイブズやアーキビストを取り巻く環境は日々変化しています。このため、認証アーキビストには、社会規範の変容や情報技術の進展等を踏まえ、最新の動向を把握し、対応していくことが求められます。よって、認証の有効期間を無期限とせず、更新の仕組みを設けました。

    Q7-2 更新の要件を教えて下さい。

    A7-2 最近5年(以下「更新点数累積期間」という。)において、審査規則別表2に定める点数を20点満たす必要があります。


     ○認証アーキビスト審査規則 別表2 認証アーキビストの活動に関する標準点数

    (1)知識・技能等

    点数 主な内容 備考
    9点 公文書等の評価選別・収集、保存、利用又は普及に係る研修会等(3日以上)
     を受講
    公文書等の評価選別・収集、保存、利用又は普及に係る大学院修士課程相当
     の科目を修得(2単位)
    6点 公文書等の評価選別・収集、保存、利用又は普及に係る研修会等(2日)
     を受講
    3点 公文書等の評価選別・収集、保存、利用又は普及に係る研修会等(1日以下)
     を受講

    (2)実務経験

    点数 主な内容 備考
    3点/年 公文書等の評価選別・収集、保存、利用又は普及に係る実務経験
     (4か月ごとに1ポイント)
    認証期間満了日までを含む。

    (3)調査研究能力

    点数 主な内容 備考
    20点 公文書等の評価選別・収集、保存、利用又は普及に係る著作(単著) 自費出版を除く。
    15点 公文書等の評価選別・収集、保存、利用又は普及に係る論文(10,000字以上)
    公文書等の評価選別・収集、保存、利用又は普及に係る研究ノート
     (4,000字以上10,000字未満)
    5点 公文書等の評価選別・収集、保存、利用又は普及に係る職務の成果
     (目録、データベース、書評、調査報告、資料紹介、資料集、展示図録等)
    公文書等の評価選別・収集、保存、利用又は普及に係る研究発表
    公文書等の評価選別・収集、保存、利用又は普及に係る研修等の講師
    3点 公文書等の評価選別・収集、保存、利用又は普及に係る業務報告書等
     (4,000字未満、既公表のもの)
    公文書等の評価選別・収集、保存、利用又は普及に係る調査研究活動

    (備考)1 上記実績は、点数に該当する例を示したもの。

    Q7-3 更新の具体的な申請手続きの方法を教えて下さい。

    A7-3 具体的な更新申請方法については、今後、館ホームページ等で改めてお知らせします。

    Q7-4 認証の有効期間の5年間で20点に満たず、更新出来なかった場合はどうすれば良いですか。

    A7-4 更新申請は、有効期間が切れた6年目以降であっても、更新点数累積期間(最近5年)で累積した点数が20点を満たせば更新申請を行うことができます。
     認証アーキビストの審査において、アーカイブズに係る専門性を有することは認められているため、認証アーキビストの再度の申請は受け付けられません。


    (以下、具体的な例)

    ○Aさんの事例(認証の有効期間内に20点を満たした場合)
     認証後の5年間に20点を満たし、5年目に更新申請を行った結果、更新が認められた。

    更新について

    〇Bさんの事例(認証の有効期間内に活動したが、20点を満たせなかった場合)
     認証後の1、2年目にそれぞれ5点を加えたものの、3年目に他機関へ異動となり十分な活動ができず、3~5年目は計6点にとどまった。よって5年間で計16点となり、更新基準点数20点に満たず、更新出来なかった。
     その後、6~8年の3年間(12月末までの見込み)で15点を加えた。最近5年間(4~8年)で合計20点となったため、8年目に更新申請を行った結果、更新が認められた。

    更新について

    ○Cさんの事例(認証有効期間内にほぼ活動できず、期間経過後に活動を再開)
     認証アーキビストとなってから活動できず、認証の有効期間内で更新基準点数(20点)に満たなかったため、更新出来なかった。
     その後、長くアーカイブズに係る活動を行っていなかったが、11~13年目の3年間に調査研究成果の公表などにより20点を加えることができたため、13年目(更新点数累積期間:9~13年)に更新申請を行った結果、更新が認められた。

    更新について

    アーキビスト認証に関するお問合せ先

    〒102-0091
    東京都千代田区北の丸公園3番2号
    独立行政法人国立公文書館
    統括公文書専門官室 アーキビスト認証担当
    電話 03-4360-3174(担当直通、土日・祝日を除く9:30~17:00)
    FAX 03-3212-8809
    Email ninsho@archives.go.jp
    URL http://www.archives.go.jp/ninsho/index.html
    ※問合せ先と申請窓口Email(jca.shinsei@archives.go.jp)が異なりますのでご注意ください。

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