最高裁判所移管の裁判文書(1,642冊)の目録公開


  1. 最高裁判所から移管された明治8年(1875)から昭和30年(1955)までの1,642冊の裁判文書を平成22年7月1日に公開しました。同文書は、民事事件の判決原本及び事件記録等から構成されています。
  2. 1,642冊の目録は当館のデジタルアーカイブから検索が可能です。
  3. 同文書はつくば分館で閲覧が可能ですが、公開状況が「要審査」となっていますので、事前にお問い合わせの上ご来館くださるようお願いいたします。
  4. 同文書は、明治8年の立憲政体の詔書により最高の裁判機関として設置された大審院の時期のもの(1579冊)と、昭和22年施行の日本国憲法で設置された最高裁判所の時期のもの(63冊)とに分けられます。また、時代でみると、明治期のものが300冊、大正期が383冊、昭和期が959冊あり、冊数の増減はありますが、毎年欠けることなく保存されています。写真1は大審院設置当初の民事判決原本です。
  5. 移管されたものの中には、最高裁判所において「特別保存」とされてきたものが11冊含まれます。「特別保存」とされる文書は、1)重要な憲法判断が示された事件、2)重要な判例となった裁判がなされた事件などの法令の解釈運用上特に参考になる判断が示された事件、3)訴訟運営上特に参考になる審理方法により処理された事件、4)世相を反映した事件で史料的価値の高いもの、5)全国的に社会の耳目を集めた事件又は当該地方における特殊な意義を有する事件で特に重要なもの、6)調査研究の重要な参考資料となる事件に関するものです。写真2は、昭和17年の翼賛選挙における選挙干渉事件に対して、選挙無効の判決が下された鹿児島県第二区衆議院議員選挙無効事件のもので、カバーの表紙に「特別保存」と朱書きされています。
  6. 保管上の特徴としては、大審院の時期の民事判決原本の小口の下辺部分に、年月日や簿冊名を記していることがあげられます(写真3)。2冊以上に渡る小口記載も見られ、簿冊作成当時は資料を横置きで保管していたことがうかがえます。また、版型や罫紙も時代によって異なっています。
  7. 文書の状態は概ね良好ですが、劣化が激しいために今後修復が必要なものがあります。



  • 写真1 大審院民事判決原本
    明治8年7月〜明治9年12月分 1冊の内1(平21裁判00001100)

  • 写真2 衆議院議員選挙の効力に関する異議
    (平21裁判01633100〜01635100)

  • 写真3 小口記載