51. 疫毒えきどく予防説(『視聴草』続8集の3)

文久2年にコレラの流行が確認されると、幕府は洋学の研究機関である洋書調所ようしょしらべしょ(文久2年に従来の蕃書ばんしょ調所を洋書調所と改称。翌3年、開成所かいせいじょと改められる)の杉田玄端げんたん(1818―89)らに命じて、オランダの医師フロインコプスの著書からコレラほか流行病の予防法等に関する説を抄訳させ、『疫毒予防説』と題して刊行しました。奨励されている予防法は、室内の空気の循環を良くし、身体と衣服を清潔に保ち、適度の運動と節度ある食生活を心がけよというもの。展示資料は、『視聴草』続8集の3に綴じ込まれていた『疫毒予防説』です。

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