05. 徳川吉宗と地方志

 「地方志」とは、中国の省・府・県単位で作成する地誌のことで、地理・歴史・産物・人物・習俗・兵防などについてまとめたものです。 当館は、この中国の地方志、それも康煕年間(1662〜1722)に編纂されたものを中心に、世界でも屈指の蔵書量を誇っています。なぜ、これほど大量の「地方志」が当館に所蔵されているのでしょうか。そこには、徳川吉宗(1684〜1751、第8代将軍)の存在があります。
 享保7年(1722)、前田つなのり(1643〜1724、金沢藩主)が「てい」「しんてい」など13の地方志を吉宗に献上しました。徳川吉宗は、献上された地方志を読んで興味を持ち、収集を命じたといわれています。


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