廬山の峰の一つに「香炉峰」があり、『〔宋版〕廬山記』に附された名所旧跡を収めた地図にも、「香炉峰」が記されています。そして、この峰を題材にして白はく居きょ易い(772〜846、唐を代表する詩人)は「香炉峰の雪は簾すだれを撥かかげて看る」という詩を詠みました。この詩は、白居易の詩文集(『白氏文集』)にも収録され、遠く日本の地に住む清少納言や中宮定子にも読まれました。