11. かくでっちょうぼん 平家物語

 源平合戦を軸に平家一門の栄枯盛衰を描いた『平家物語』は、語り継がれる過程で、内容の異なる多くの諸本を生みました。
 本書は、『平家物語』諸本のうち、「秘閣粘葉本」の名前で知られている写本です。「秘閣」は紅葉山文庫の別称。「でっちょう」は和本の綴じ方のひとつで、料紙を一枚ごとに二つに折り、その折り目を糊付けして重ねる綴じ方のことです。しかし、実際には「でっちょうそう」ではなく、「てっちょうそう」(いわゆるノート綴じ)で綴じられています。
 金泥・銀泥で下絵を描いた料紙に書写されている美麗な本です。観音開きの箱に収められています。江戸時代前期写。全13冊。

【請求番号 特022-0001】

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