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18.通商産業省の文書管理

展示資料は、昭和28年(1953)8月から9月にかけて展開された、通商産業省の文書整理運動を告知するポスターです。「内閣総理大臣官房総務課資料」に含まれている、公務能率研究会報告の一部として綴り込まれています。ポスターには、「事務能率はまず文書の整理から」と記されており、文書管理が行政改革のひとつに位置付けられていたことを示しています。

人事院が主導した公務能率研究会は、昭和27年6月に発足し、同年10月に第1回研究会議が開催されました。公務の能率化に関心を寄せる各省庁関係者約250名を集め、特別講演や意見発表、分科会などを通じて研究協議がはかられました。

「文書部会」として位置付いていた第二分科会では、会議開催後に一部の省庁における文書管理者が自主的な集まりを設け、公務能率という視点から、文書の集中管理や文書の横書きについて議論が続けられました。展示資料のポスターも、こうした省庁の取組みを示す一例と考えられます。

通商産業省では、この文書整理運動と時を同じくして「通商産業省本省文書取扱規程」が制定され、9月1日に施行されました。本規程によって、軍需省時代に消滅した永久保存文書が復活するなど、文書管理の見直しが行われました。その一環として、文書整理運動を実施し、文書の整理や室内・文書戸棚の整頓についても積極的に推進されました。

文書整理運動ポスター

※写真をクリックすると拡大画像が表示されます

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