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16.文部省の文書管理

文部省は、移管文書に体系的な文書管理の姿を残している省庁のひとつといえるでしょう。その特徴として、総務・教育・図書・会計という四つの「門」の下にそれぞれ「部」を、さらにその下に「類」を置くツリー構造の採用があげられます。さらに、「部」を「いろは」で分類し、「類」には番号をあてました。こうした文書管理の方法は、少なくとも明治後期に確立していたことが、明治33年(1900)の「文部省保存及分類規則」からうかがえます。

展示資料は、昭和45年(1970)に制定された「文部省記録文書分類表」です。「B.学校教育」の「0.法令」にあたる部分を見てみると、さらに細かい対照表になっていることがわかります。例えば、縦軸の「4.学校教育の振興」と横軸の「6.」が交わる部分には、「へき地教育振興法」とあります。これらのアルファベットと数字をつないだ「B/0/4/6」が、そのまま簿冊の背表紙に反映されています。

また当館のデジタルアーカイブ(所蔵資料目録情報)を一見しても、文部省移管文書が特徴的な分類をとっていることが読み取れます。文部省が作成した文書は、明治期より大臣官房文書課(のち、総務課)によって集中管理されました。先に紹介した「いろは」分類は「旧分類文書」、アルファベットを含む分類は「新分類文書」に区分されています。

文部省記録文書分類表の制定について
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