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3.各所灯台設置箇所絵図

明治4年(1871)12月時点での、日本における灯台設置状況を示した図です。完成(completed)、建設中(in progress)、計画中(proposed)の3段階に区分されています。

日本初の洋式灯台は、明治元年11月1日に着工、翌2年2月11日に点灯した観音埼灯台で、地図では完成灯台のなかに“Kanonsaki”の文字が見えます。

これに先立ち、慶応2年(1866)にはアメリカ、イギリス、フランス、オランダとの「江戸条約」によって8ヶ所の灯台と2ヶ所の灯船(lightship)が設置されました。さらに翌3年には、イギリスとの間で「大坂条約」が結ばれ、5ヶ所の灯台が設けられました。これらの「条約灯台」はすべて、本図における完成・建設中のいずれかに含まれており、灯台設置が計画通り進んでいたことを裏付けています。

灯台の建設には、イギリス人技師の御雇外国人であったR・H・ブラントン(1841-1901)の影響を強く受けています。ブラントンが日本滞在中に設計した26の灯台の多くは、現在も活用されており、千葉県にある犬吠埼灯台もそのひとつです。

関連資料灯台巡廻船 明治丸

灯台建設が進められるなか、明治政府はイギリスから灯台巡廻船を購入しました。明治6年に購入した「日本灯台用鉄造船」は、「明治丸」と名付けられ、明治天皇の東北巡幸や小笠原島調査にも用いられました。

灯台巡廻船英国ヘ注文致代価額金ヲ以仕払度伺(写真点数:5点)
各所灯台設置箇所絵図
犬吠崎灯台立体図

※写真をクリックすると拡大画像が表示されます

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