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古記録の所在調査・収集

 家康は歴史書や法律書、儒学書、兵法書等、様々な分野の書籍を愛読していました。家康はまた、天皇家・公家・寺社に伝わる典籍や古記録などを調査させ、それを京都南禅寺らの僧侶に書写させ、積極的な蒐集を行っていました。
 慶長19年(1614)、京都所司代板倉勝重に対して、公家や門跡等がどのような記録を所持しているか調査するよう命じています。家康からの諸記録や書籍の提出命令に対して、公家の冷泉家は藤原定家の日記「明月記」(めいげつき)を、小槻孝亮(おづきたかすけ)は源高明(たかあきら)により執筆された有職故実書である「西宮記」(さいきゅうき)を提出しています。
 こうした古記録の収集は、「禁中並公家中諸法度」や諸寺院へ出された法度などを制定するためにも必要でした。

小槻孝亮宿禰日次記取要(おづきたかすけすくねひなみきしゅよう) [請求番号: 163-0103]

 公家の小槻孝亮(おづきたかすけ、1575~1652)の日記

明月記(めいげつき) [請求番号: 特097-0002]

 平安末から鎌倉前期の貴族で歌人、歌学者として活躍した藤原定家の日記