第3回ICA年次会合等参加報告


1 ICA年次会合
 国際公文書館会議(ICA)の第3回年次会合が、2015年9月27日(日)〜30日(水)にアイスランドのレイキャビクで開催され、約80の国・地域から約500名が参加しました。
 9月28日(月)・29日(火)の専門プログラムでは、「証拠、セキュリティ及び市民の権利としてのアーカイブズ:信頼できる情報の確保」を全体テーマとして2本の基調講演が行われた他、「現代社会における情報:オープンデータとパートナーシップ」、「情報と市民の権利」、「情報のセキュリティ及び保護」という3つのサブテーマで約20の分科会が開かれました。

>>年次会合専門プログラム・基調講演者紹介・全セッションの発表要旨は 【こちら】 [PDF](英語)

 分科会「市民の権利と政府の権利、立法の役割、アクセス原則、アクセス制限手続」では、当館の佐々木次長が「記録を守り広く知ってもらうために―日本国国立公文書館の取組―」と題して発表を行い、利用者に対するサービス向上策や、行政機関に向けた文書管理意識向上の取組について情報発信しました。
 また、これら専門的なプログラムと並行して、ICA関係の運営会合が行われました。9月27日(日)には国立公文書館長フォーラム、そして9月28日(月)にはICA通常総会がそれぞれ開催され、次長等が出席しました。
 国立公文書館長フォーラムでは、アーカイブズ法制やデジタル化の取組について、アイスランド国立公文書館とアラブ首長国連邦公文書館がそれぞれ事例を発表しました。続いて、フォーラムとして「人権」や「アドボカシー」といった課題にどう取り組んでいくべきかについて、活発な議論が行われました。
 通常総会では、ICAの内部規則のうち、事務総長及び事務次長の任免手続に関する規則の修正案が諮られ、承認されました。また、2016年のICA大会開催地である韓国がプレゼンテーションを行い、大会への参加を呼びかけました。同大会は、2016年9月5日(月)〜 10日(土)に「アーカイブズ、調和、友情」をテーマにソウルで行われる予定です。


2 ドイツ連邦公文書館視察
 ICA年次会合に先立ち、次長等が2015年9月25日(金)にコブレンツにあるドイツ連邦公文書館を視察しました。コブレンツ館は、ドイツ連邦公文書館の本館機能を担っています。

*ICA年次会合及びドイツ連邦公文書館視察の詳しい内容は、当館の情報誌「アーカイブズ」第59号に掲載しております。

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    国立公文書館長フォーラム

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    発表を行う佐々木次長

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    ドイツ連邦公文書館コブレンツ館外観

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    開放感ある展示スペース